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伊藤沙莉の朝ドラヒロインは何かが違う!主人公をオテンバ・おっちょこちょいにしない、脱“あるある”『虎に翼』の新しさ|瀧波ユカリさん

女子SPA! / 2024年4月20日 8時46分

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©NHK 

NHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)として4月にスタートした「虎に翼」が好調&好評である。日本初の女性弁護士となる三淵嘉子(1914-1984年)をモデルとした猪爪寅子(いのつめ・ともこ)を演じるのは、伊藤沙莉。

好評の理由に、主人公・寅子の魅力的な人物像があることはいうまでもない。朝ドラヒロインといえば、好感度の代名詞のようなもの。明るくて誰にでも愛され、ひたむきで逆境にもめげない、というイメージが定着している。

しかし、寅子は違う。何かが違う。

◆新たな朝ドラヒロイン像

漫画家の瀧波ユカリさんが、まず気づいたのは“声”だった。X(旧Twitter)に、こう投稿している。

〈開始5秒で泣きそうになった。ヒロインの声がすごくいい。毎日楽しみになりそう。 #虎に翼〉

――2024年4月1日

瀧波さんには『臨死!! 江古田ちゃん』や『わたしたちは無痛恋愛がしたい ~鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん~』(ともに講談社)の作品があり、数々の魅力ある登場人物を生み出してきた。そんな瀧波さんが、寅子の“声”のどんなところに心惹かれたのだろうか。

◆声と、ジェンダーギャップ

「寅子が地声とも言える低く安定した声色を使っていることは強烈なインパクトがあり、このドラマにはいままでと違う何かがある、と思わせるには十分でした。日本人女性の声は世界一高いという説もあり、実際に高い声を求められる傾向があります。女性たちは無意識のうちに声の高さを使い分けていますよね。“よそゆき声”という言葉もありますし」(瀧波ユカリさん 以下カギカッコ同じ)

メディアもそのジェンダーロールを強化する傾向にある、と指摘する瀧波さん。テレビから聴こえてくる女性の声はのきなみ高く、特にアニメでは成人女性の役に幼女のような声があてられることもめずらしくない現象が気になっているという。

声の高さ、は何を表しているのか。

「高い声が女性らしさ――幼さ、か弱さ、無害であることの証明として機能し、ほとんどの日本人女性が知らず知らずのうちにその価値観を内面化している。そんな社会的背景があるなかでの、寅子の声でした。朝ドラは、忙しい時間帯に音だけを耳で拾って楽しんでいる視聴者も多くいると思います。私と同様に、この声の低さにハッとして“いままでとは違う”と感じ取った人もきっといることでしょう」

しかも寅子はファーストシーンで、日本国憲法の条文を読み上げていた。1946年、戦争の爪痕が生々しい街を歩き、司法省(現在の法務省)に向かう。

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