いつやる？ 車買換で必要な「保険の引越」 任意保険の切り替え作業はいつまでにやるべき？

クルマを乗り換える際には、加入している自動車保険を古いクルマから新しいクルマに入れ替える手続きが必要です。万一の際に備える保険を途切れなく有効にするためには、いつ、どんな手順でおこなえばよいのでしょうか。

■クルマを乗り換えたら、保険はどうする？

　クルマを乗り換える際に、任意保険の手続きまでクルマの販売店に任せてしまう方法もありますが、ネット型自動車保険で任意保険の契約をしている場合は、自分で新しいクルマに入れ替える手続きをする必要があります。

　契約から納車までの期間は車種によって幅がありますが、任意保険の切り替え作業は、いったいどのタイミングで開始するのがよいのでしょうか。

　車検の付いたクルマには自賠責保険が必ず加入されています。しかし、実際の事故では自賠責保険の補償範囲を超えることが多く、とくに対物賠償などに備えるための任意保険は名前の通りドライバーが任意で加入する必要があります。

　販売店で任意保険に加入する場合は、販売店指定の書類に記載をすれば納車時から任意保険が適用するように手配してもらえますし、下取り車がある場合は下取り車を渡したタイミングで、新しいクルマに保険が適用になるように車両入替の手続きを手配してもらえます。

　しかし、最近増えてきているネット型の自動車保険などに自分で加入しているドライバーは、前述のとおり車検証の情報などをもとにすべて自分で手配する必要があるので注意が必要です。

　手続きの方法や手続きのタイミングはそれぞれの保険会社で異なりますが、納車日がわかったタイミングでネット上で事前に手続きをするのが、一般的でかつスムーズに変更する方法です。

　そして納車日を指定しておき、販売店で下取り車と交換で納車する場合には、入れ替えた瞬間に自動で切り替わります。

　そのため、古いクルマで販売店にいくときと、新しいクルマで家に帰ってくるときのどちらも保険が適用されるのです。

　これは「被保険自動車の入替における自動補償特約」などという特約があり、約款に記載されていますが、切り替わりのタイミングについて不明な点があれば、事前に保険会社に問い合わせておくとよいでしょう。

■超高級車の場合は注意が必要？

　また、車両の入れ替えによって車両の料率や、車両保険金額の増減による保険料に差異が出ることもあり、入れ替え手続きの際に精算する必要もあります。

　そして、走行距離で保険料を算出するような自動車保険の場合、距離による割引の算出等も必要なため、現在のクルマのオドメーターの値（累計走行距離）、新しいクルマのオドメーターの値（累計走行距離）の情報が必要になりますので、確認してください。

　新車の場合は0kmとするところが多いようです。

　ちなみに、納車前に下取り車を先に渡してしばらくの間は代車を利用する場合や、事前にクルマを売却し後日あらためて購入する場合など、空白期間が長い場合は手続きが異なります。

　中途解約しなければならない場合もあり、その場合は等級の引き継ぎに中断証明書が必要となるなど、さらに複雑になってきますので、事前に保険会社に相談しておくとよいでしょう。

※ ※ ※

　クルマが変わると同じ内容で契約する場合でも、先進安全装備の有無や新しいクルマの保険料率などの条件によって保険料が変わってきます。

自賠責保険はもちろん、任意保険にも加入しましょう

　とくに車両保険に加入する場合はどのくらいの保険金額（補償額）にするのか、適用範囲や事故の際の免責金額をどのようにするかで大きく保険料が変わります。

　ネット型自動車保険の場合、加入手続きをする前に事前に金額を算出することができるほか、保険会社によっては車両入れ替えの手続時の精算額をネット上で事前に調べることができる会社もあります。

　また、一部の輸入車や高級車は、ネット型自動車保険だと車両保険が断られるケースもあるので、注意が必要です。

　クルマの購入検討をはじめたら、見積書やカタログに記載されている新しいクルマの型式を確認し事前に調べておくと、納車時に保険条件に悩んだり、保険料の支払いに慌てたりすることがなく便利でしょう。

　いずれにしても、納車前に保険の変更方法について確認し、早め早めの手続きがよさそうです。