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「行きづらい…」なぜ「運転免許センター」は不便な所に多い? アクセス悪い立地に存在するワケ

くるまのニュース / 2022年8月27日 9時10分

運転免許を取得・更新する際に各都道府県の運転免許試験場や運転免許センターに行く機会があります。しかし、いざ行くとなると大抵の場合は交通が不便な場所にあることが多いです。なぜ、多くの人が理由する場所なのに不便な場所にあるのでしょうか。

■運転免許センターにいくために前泊!? なぜ不便な場所にあるのか?

 クルマを運転するのに必須な運転免許の交付や更新、各種試験を受けるのになくてはならないのが、運転免許試験場や運転免許センター(以下、運転免許センター)などの施設です。
 
 しかし、各都道府県に存在する運転免許試験場は、交通機関のアクセスが良いとはいえないのが現状です。運転免許試験場は、なぜ立地条件の良くない場所に多いのでしょうか。

 運転免許試験場や運転免許センターは、クルマやバイクの免許の取得にかかせない業務を請け負っている施設で、運転免許を取得した人であれば、必ず各都道府県の運転免許センターを訪れていることでしょう。

 そのため定期的に訪れる場所といえますが、ほとんどの運転免許センターは、立地があまり良いとはいえず、電車やバスを乗り継ぐなどの交通手段をとる必要があるケースが多く見られます。

 運転免許センターの立地については、SNSでも「下手すると前泊してないと受験できないような場所にあります」や「駐車場全面改修で駐車場が利用できない。しかも山上にあるという二重の苦しみである」といった声が見られ、不満に感じている人もいるようです。

 多くの人が利用する機会のある運転免許センターが、アクセスの不便な郊外に存在するのでしょうか。

 関東圏の運転免許センターの担当者は、この理由について「運転免許センターでは、技能試験などをおこなう関係で土地が必要になるからです」といいます。

 運転免許センターでは、免許取得に関する業務をまとめておこっていますが、業務内容は多岐に渡ります。

 免許の新規交付から更新、また記録事項の変更、学科試験や各種講習、視力・聴力・色彩識別能力などの適応検査をおこないます。さらに、屋外では技能試験のための路上コースも必要です。

 広大な土地の確保が難しいうえに、公費で管理している運転免許センターは予算の関係上、必然的に地価の低い郊外で運営することになっているのが実情となっているようです。

 アクセス面で不便なことはありますが、ほとんどの人は運転免許センターに行く回数はほんの数回となっています。運転免許センターにいく必要があるのは、どのようなときでしょうか。

 まず、冒頭で述べたように、運転免許を取得する際の学科試験、通称「本免試験」は、かならず自身の住民票が登録されている都道府県の運転免許センターで受ける必要があるため、運転免許取得の際は、全員が一度は運転免許センターを訪れることになります。

 さらに、免許の更新においても、優良ドライバーのゴールド免許なら5年に1回、一般ドライバーのブルー免許でも3年に1回のペースで運転免許センターを訪れることになります。

 ただ、ゴールド免許の人の免許更新では、平日の決められた時間帯になりますが、指定の警察署でも対応してくれるので、免許センターに行く必要はありません。

■免許センターで技能試験ってどういうこと? 「一発免許」の難しさとは

 また、最近では、運転免許取得の際に自動車教習所に通うのが一般的で、「運転免許=自動車教習所」とイメージする人も多いかもしれませんが、教習所に通うことは必須事項ではありません。

 運転免許の取得では、道路交通法や運転マナーといった「学科」と、実際の運転技術である「技能」のふたつにおいて合格点をクリアする必要があります。

 各都道府県から認定を受けた「指定教習所」を卒業すると、技能の試験はクリアできた証となり、学科試験だけを免許センターで受けるという運びになります。

 そのため、「免許センターに路上コースがあるのはなんで?」と思う人も少なくないでしょう。

 実は、免許の取得においては、自動車教習所に通わずに、学科試験と技能試験をどちらも免許センターで受けるという方法もとることができます。

一般的には最初に自動車教習所に通うが、「一発免許」で最初から運転免許センターや運転免許試験場に行く人もいる一般的には最初に自動車教習所に通うが、「一発免許」で最初から運転免許センターや運転免許試験場に行く人もいる

 こうした方法は、一般的に「一発免許」と呼ばれています。

 ただ、一発免許の技能試験の合格ハードルは非常に高く、通常の運転操作に加え、自動車教習所で丁寧に教わるはずの車線変更の仕方や右左折方法、坂道発進などをすべて独学で学んでおく必要があります。

 そのため、一発免許にチャレンジするのは、自動車教習所に通う時間がとれない多忙な人や、実家の手伝いで私有地を運転することがある人、さらに運転免許を一度失効した人などそれぞれの事情がある人となっており、受験者数は多くはありません。

 また、一発免許にかかる費用は、普通車の場合では、普通仮免許試験が5500円、普通免許試験が5400円、取得時講習が1万5400円となっており、合計で2万6300円となっています。

 自動車教習所では、一般的に、AT限定免許で約30万円、MT免許で約32万円が費用相場となっており、こうした費用を節約したい思いから一発免許に志願する人もいるようです。

 運転免許試験場で技能試験をうけて免許取得に取り組む人はあまり多くなく、教習所で技能講習をうけて卒業検定に合格することにより、技能試験を免除する人がほとんどです。

※ ※ ※

 なお、各都道府県の運転免許センターまでのアクセスや設置数は、各地域の警察の規模や体制で大きく変わってきます。

 例えば岐阜県では、警察署を除く免許を交付できる施設は6か所ありますが、対して神奈川県、埼玉県、秋田県、山形県、鹿児島県、兵庫県などでは1か所のみとなっています。

 免許にかかわる手続きは時間のかかることが多く、状況や条件によっては半日以上拘束されることもあるため、事情があって免許センターを訪れる際には、時間に余裕をもっておくのが良いでしょう。

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