本州~九州の第3ルート「下関北九州道路」実現まであと一歩!? 小倉へ直結の「関門海峡バイパス」どこまで進んだのか
くるまのニュース / 2024年4月4日 16時40分
本州と九州をむすぶ新たな道路ルート「下関北九州道路」が整備されようとしています。一体どんな道路で、どこまで話が進んでいるのでしょうか。
■関門海峡のバイパスルート 計画どこまで進んだ?
本州と九州をむすぶ唯一の道路ルートが、下関~門司をつなぐ、関門橋および関門トンネルです。
そこにもう一つ新たなルート「下関北九州道路」が整備されようとしています。一体どんな道路で、どこまで話が進んでいるのでしょうか。
下関北九州道路は、下関市街からさらに西へ張り出した彦島から、小倉中心街西側へ直結するルートです。
関門ルートはボトルネックとして混雑が激しい現状もあり、地元の「第3の海峡道路」への期待は高く、平成初期から国あての要望活動が続けられ、2014年に「下関北九州道路」という名前が付けられ、今に至ります。
構想が具体化に動き出したのが2020年。九州地方整備局は概略ルートを決める「計画段階評価」を開始、その年には3案から中心街直結ルートに決定されました。
ちなみに他のルート案では、響灘地区から若松を経由する「西回りルート」、彦島からまっすぐ南下し、海上距離が一番短い「東回りルート」がありました。結局、事業費が最小で、集落や市街地を可能な限り避ける現ルートが選ばれた格好です。
概略ルートが決まれば、都市計画決定と環境アセスメントの手続きを完了すれば、事業化を待つだけとなります。
しかし、それから事業化の発表は無く、4年目を迎えます。同時に計画段階評価が始まった「宇土三角道路」「広川八女バイパス」「矢部清和道路」はすでに事業化済み。下関北九州道路はそれら”同期”に対して、取り残されてしまっている状況です。
手続きは今どうなっているのでしょうか。まず都市計画決定のほうは、環境アセスメントと並行して進めるとしています。では環境アセスメントのほうはというと、「方法書」「準備書」「評価書」の3段階のうち、「準備書」のプロセスが行われているようです。
これはアセスのハイライトとも言える部分で、一般住民や関係者の意見をうけ、実際に環境の保全のための措置や検討の経緯などをまとめる段階です。
最後のプロセス「評価書」は、準備書をもとに計画を必要に応じて修正したもの。特に問題が無ければ、比較的スムーズに作成されるものとなります。
つまり、早ければ2025年度には、いよいよ事業化の候補にリストアップされるかもしれません。「整備促進期成同盟会」など関係団体は昨年11月にも要望書を提出しましたが、その内容も「早期事業化に向け、国と2県2市が協力のもと、環境影響評価や都市計画決定の手続きを進めること」としており、粛々とプロセスを進めれば実現は目の前といった雰囲気です。
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