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三菱「次期型デリカ」!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」! “絶対安全大空間”備える「D:X」は何を指し示すのか

くるまのニュース / 2024年5月13日 6時40分

三菱は、電動クロスオーバーミニバン「D:Xコンセプト」を2023年10月に行われたジャパンモビリティショー2023で世界初公開しました。このモデルは何を指し示すのでしょうか。解説します。

■三菱「D:X」とはなんだったのか

 三菱自動車工業(以下『三菱』)を代表する一台である「デリカD:5」は、日本で唯一の本格的悪路走行性能を備えたクロカン系ミニバンとして、高い人気を誇っています。 

 その未来の姿として、ジャパンモビリティショーで公開されたのが、コンセプトカー「D:Xコンセプト」です。

 同車は、未来の「デリカ」をイメージした冒険心を呼び覚ます、三菱らしい電動クロスオーバーMPVのコンセプトカーとして提案されました。

 その特徴として、デリカシリーズの伝統である広い室内空間と高い悪路走破性を受け継ぎつつ、持続可能な社会の実現のために、新たなエッセンスとして電動化ユニットが搭載されています。

 そのワイルドなデザインは、「絶対安全大空間 X 絶対走破性」をコンセプトに、ボディサイズを最大限活かした広々キャビンとSUVライクな堅牢なボディが与えられています。

 デリカらしさを感じさせるポイントとして、全席に優れた視界と開放感を与える広いガラスエリアに加えて、骨太さを感じさせるDピラーが与えられています。

 悪路走破に威力を発揮する大径タイヤを収めるためのフェンダーは、逞しく張り出したオーバーフェンダー仕様となっており、前後スキッドプレートとサイドステッププロテクターを装備するなど、守りも万全です。

 特徴的なフロントマスクは、三菱車顔として認知されるようになったフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」の進化系とされ、現行型デリカD:5同様に個性的なライトデザインを備えています。

 前後のライトにはTシェイプを採用。そのヘッドライトには、プロジェクションレーザーライトを採用し、ワイドなスタンスを印象付けるだけでなく、路肩までしっかりと照らすことで、前方の道幅を的確に把握し、狭い道路でも安心して走行できるように工夫されています。

 またボディカラーであるカッパーは、ラグジュアリーなグランピングからインスピレートさせた色調で、三菱車を代表するクルマに相応しい上質感を表現したとします。

 注目のボディサイズに関しては、残念ながら、一切公表されていません。ですが、実物はかなり大きく、全長は5m、車幅2mを優に超えていたのではないかというように見えます。

 インテリアでは、開放感に溢れるキャビンを実現するために、フロントグリル部までガラスとしたワイドなフロントウィンドウに加え、フロントカメラ映像を加工し、ダッシュボード上のスクリーンに投影する新技術のシースルーボンネットを採用しています。

 この映像では、前方の路面状況やフロントタイヤの切れ角まで表示されるので、オフロード走行に役立つだけでなく、まるでフロント部がスケルトンになっているような不思議な感覚を乗員に味合わせてくれます。

 シートレイアウトは、完全独立式の6人乗車仕様に。全席に高さ調整機能が備わり、体格に合わせた見晴らしの良い着座位置に調整できるという「パノラミックシート」を採用。回転機能も備えるので、休息時には、対面シートに変更することも可能です。

 機能面では、目的地までのルート情報や天候情報などを提供し、安全安心なドライブをサポートする「音声対話式AIコンシェルジュ」やヤマハとの協業で進化させた新世代のオーディオシステムなどが搭載されています。

 オーディオシステムのスピーカーは、車体側だけでなく、各シートのヘッドレストにも内蔵されているというので、かなりの臨場感のあるサウンドが楽しめそう。

 このシステムとは異なりますが、三菱自動車とヤマハの協業によるサウンドシステムは、日本では未導入ですが、2023年8月に発表された世界戦略の小型SUV「エクスフォース」のサウンドシステム「ダイナミックサウンドヤマハプレミアム」として採用されています。

■D:Xは次期型デリカD:5ではない?

 クロスオーバーMPVとして重要な骨太ボディを実現させるために、モノコックボディの上部には、デリカD:5にも用いられる環状骨格構造リブボーンクレームを強化して採用。

 これにより開放感と乗降性を高めるBピラーレス構造を備えつつ、高いボディ剛性を実現させています。

次期型デリカではない! 未来のデリカ!次期型デリカではない! 未来のデリカ!

 パワートレインは、電動化ユニットとなりますが、システムはエンジン付きであるPHEVとなります。

 これは三菱自動車の電動化車は、スモールからコンパクトサイズはBEV、ミッドからラージサイズはPHEVという考え方に基づいたもの。

 つまりロングドライブなど幅広いシーンでの活躍が想定されるデリカのような車種には、環境に配慮しつつも、充電を気にせずに走れる電動車の方がベターという提案なのです。

 現在のラインアップでも、軽の「ekクロス」にはEVを用意していますが、「アウトランダー」に代表されるSUVには、日常走行は電気で行えるPHEVを積極的に展開しています。

 電動4WDとなる駆動システムにも、三菱自動車らしい拘りがあります。D:Xには、先行開発中のフロント1基、リヤ2基のモーターを搭載したトリプルモーターの4WDシステムが提案されています。

 このシステムは、2017年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカー「e-EVOLUTION CONCEPT」にも搭載されていたもので、旋回性能を高める「AYC」と車両運動統合制御システムの「S-AWC」を備えることで、高い運動性能を実現しています。

 前後独立式の2モーター4WDとS-AWCの実力は、既にアウトランダーPHEVでも発揮されていますが、後輪左右独立式の2モーターとAYCが組み合わされると、より緻密な駆動制御が実現するだけに、その走りにも期待が高まります。

 三菱自動車によれば、D:Xコンセプトは、デリカD:5の後続車ではなく、飽くまで未来のデリカをイメージしたコンセプトカーだと説明しています。将来的な登場が期待される次期型デリカD:5との関連性は否定しています。

 ただデリカD:5は、2019年2月に、デザインやパワートレインに大幅改良を行ったビッグマイナーチェンジモデルを投入していますが、今年で発売より17年目となる三菱自動車の乗用車の中では、最もロングセラーとなっています。ファンとしては、そろそろ続報が聞きたいのも本音でしょう。

 D:Xコンセプトの提案は、そんなファンの気持ちを汲んだ三菱自動車からの「デリカには未来がある」というメッセージだったのでしょう。

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