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高速道路の真ん中に「自動トラック専用レーン」10年以内に爆誕へ!? 国交省がガチの”爆速検討”スタート SA・PAに「積み下ろしEV」も設置!? 「自動物流道路」ついに検討本格化

くるまのニュース / 2024年5月15日 15時10分

国土交通省は、トラック運転手の人手不足などに対応するため、自動運転トラックを走らせるための「自動物流道路」の検討を進めています。会議も3回目で、車線構造など具体的な話が出てきました。いったいどんな道路になるのでしょうか。

■一部拡幅して専用レーンを設置

 国土交通省は、トラック運転手の人手不足などに対応するため、自動運転トラックを走らせるための「自動物流道路」の検討を進めています。
 
 2024年5月14日に「自動物流道路に関する検討会」の3回目の会議が開かれ、徐々にその方向性が明らかになってきました。
 
 いったいどんな道路になるのでしょうか。

 国は2024年2月に、自動物流道路について「10年での実現を目指す」と宣言しています。かなりスピーディな議論や検討が進んでいくことが予想されます。

 これをうけ検討会がこれまで、2月、3月と開催されてきました。何も先行事例が無いところからの手探りで、どんな道路にしていけばいいのか、各業界はどう考えているのか、などを互いに話し合って、だんだんとその具体的な形が見えてきたのが、今回の3回目です。

 そしていよいよ、「自動物流道路のあり方中間とりまとめ」をつくり「コンセプト・目的・期待される効果」「実現に向けた検討の方向性」をはっきりさせ、実現へこれからどう動いていくかを決める段階に来ています。

 さて今回、NEXCO中日本は「高速道路を建設・管理する立場から検証」するとして、気合の入った資料を持ち込んできました。

 まず、今の高速道路に自動物流道路を通すとなると、以下の3パターンになるといいます。
・盛土部の場合は、外側に道路を拡幅して、中央部のスペースを捻出する。
・高架部の場合は、上下線の高架橋の間にあるスペースを活用する。無理なら橋を拡幅。
・トンネルの場合は、新たにトンネルを掘るしかない。

 高速道路と一般道との荷物の積み替えは、以下のようなアイデアを提案しています。
・SA/PAやICを交通結節点とする。
・自動物流道路(道路の中央)上に「積替え・積卸し用エレベーター」を設置する。(高架橋だと上下線間のスペースが大きいので設置しやすい)
・エレベーターで道路の下へおろし、そこから積替え場所まで荷物を移動させ、積替え場所に待機している一般道トラックに積替える。

■「あと10年」爆速スタートダッシュの国の動きは

 課題もいくつかあります。まず、中央分離帯へ突っ込む事故が多発している現状があります。2022年には東名で38回、新東名では25回も発生したといいます。それらから自動運転トラックを守るため、必要に応じて走行レーンをしっかりとした構造で守るべきだとしています。

 また、道路の中央に立体交差の橋脚が立っている場合どうしても迂回しないといけないことや、地下レーンを作る際に既存の道路部の杭基礎が邪魔になってくるなどが挙げられています。

 さて、NEXCO中日本も検討案で示した「自動物流道路~一般道路の荷物積替え」ですが、そのあたりのプロセスについて、国交省が既存技術を紹介しています。

 たとえばトヨタL&Fの開発した自動フォークリフトは2024年に実用化済み。今のところ人の半分の効率ですが、そのかわり人間は要らなくなっています。あるいは株式会社Mujinの「トラックボット」は、荷物が混載していても1時間最大1000ケースの作業が可能といいます。積み下ろし場間の輸送も、実用化済みの倉庫内自動輸送ロボットを活用できるといいます。

 気になる今後ですが、「拠点を含めたインフラ整備」「専用カート等の開発」「運営システムの構築」「採算性の検証」などを詰めていくことになります。

 それに先駆けて、まずは今年夏頃には「想定ルート」の選定を終わらせる構えです。

 すでに「2024年問題」として、物流業界の人手不足は「赤信号に近い黄色信号」の状態に達しようとしています。「自動物流道路」構想の実現へ、国は全力ダッシュを始めています。

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