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僧侶もハーフパンツの地元住民も、かまどで熱々 常夏の国タイ、薬草サウナでひと味違った交流

共同通信 / 2024年3月24日 10時0分

サウナのかまどの火にまきをくべる男性=2024年2月、バンコク(共同)

 タイの首都バンコクの寺院敷地内で、かまどだきの本格サウナ室がひっそりと運営されている。タイでは療養目的で薬草を煮出して蒸気を浴びる習慣があり、僧侶や地元住民が常夏の気候の中でさらなる暑さに包まれながら体調を整えている。有名観光地ではないが、存在を知った日本人や韓国人らも時々訪れるという。(共同通信=伊藤元輝)

 バンコク東部の寺院「ワット・カチョンシリ」。2月上旬の昼に訪ねると、境内の隅の方で、係の男性が大きなかまどの炎にまきをくべていた。間もなくオレンジ色のけさを腰巻きにした僧侶や、ハーフパンツ姿の地元住民が集まってきた。サウナ室は男女別で、各室5人ほどで満席の小ぶりサイズ。運営費50バーツ(約210円)を寄付する仕組みで、タオルも20バーツで貸し出してくれる。

 約40種類の薬草をブレンドして煮出し、蒸気をサウナ室に充満させる。熱気は薬草の独特の香りをまとって体を包み込み、どっと汗が噴き出す。部屋を出れば屋外で、そのまま外気浴に移る。水風呂はないが、つぼから水をすくって体にかける。2月は乾期で少し暑さが和らいでいることもあり、そよ風が体をなでて爽快感は抜群だ。

 約10年前に僧侶の健康増進目的でサウナを設置した。タイでは療養中や出産後にサウナを利用する習慣がある。傘のような骨組みに布を取り付けて1人で蒸気を浴びる方式や、マッサージ店での併設が多い。それほど一般的ではないが、境内に設置する寺院もある。

 サウナファンの外国人も、知る人ぞ知るスポットとして時々訪れる。英語表記はほとんどないが、地元住民は身ぶり手ぶりで案内してくれる。薬草を煮た湯は飲むこともでき、一緒に汗を流した地元男性はグラスに注いで「どうぞ」と笑顔。観光名所とはひと味違った交流を楽しめる。

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