1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. 面白ネタ

少年ジャンプのギャグ漫画、ラストどうなった? 「実は知らない」3作の最終回

マグミクス / 2023年4月24日 12時15分

写真

■あれ、いつの間に終わってた?

 バトルマンガやスポーツマンガが目立つ「週刊少年ジャンプ」ですが、ギャグマンガも欠かせません。しかし、なぜか最終回の記憶がない、という人は多いのではないでしょうか。この記事では「いつの間にか終わっていた気がする」ジャンプギャグマンガを3本紹介します。

※この記事には『世紀末リーダー伝たけし!』『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』『ピューと吹く!ジャガー』最終回の内容についての詳しい記載があります。

●気が付いたら連載がなくなっていたマンガ

 1作目は島袋光年先生による『世紀末リーダー伝たけし!』。熱いハートと強靭な肉体を持つ主人公「たけし」がクラスの問題を解決したり、戦ったりするバトル・ギャグマンガです。「たけし」は小学1年生にして大人のような体毛が生えそろっており、口の周りには青ひげがびっしり。まるでおじさんのようなルックスですが、彼が活躍する姿は多くの読者の心をとらえました。作品としての評価も高く、2001年には小学館漫画賞を受賞しています。

 ところが受賞の翌年にあたる2002年。なんと島袋先生は児童買春防止法違反で逮捕されてしまいます。「バーバリアン編」の途中である237話で突如としてジャンプの連載は打ち切りとなり、24巻まで発行された単行本も絶版になりました。たけしが諸悪の根源である安藤と戦い始めたタイミングだったため、リアルタイムのジャンプ読者にとっては想像できないような最終回だったと言えるでしょう。

 しかし本作には本当の最終回が存在します。逮捕から2年後の2004年、島袋先生はスーパージャンプに復帰し『世紀末リーダー伝たけし! 完結編』を描き上げています。単行本も新たに『世紀末リーダー伝たけし!ワイド判』として刊行され、描き切れなかったバーバリアン編の結末、そして真の最終回が収録されています。

『世紀末リーダー伝たけし!ワイド判』13巻収録の244話では死闘の末にたけしがバーバリアンのリーダーである安藤を倒します。コピー能力で圧倒していた安藤ですが、勝負の決め手となったのは倒れた仲間からの声でした。視覚を失ったたけしは仲間の声に導かれ、安藤の攻撃を見切ったのです。ひとりぼっちの安藤に仲間をコピーすることは不可能でした。たけしはリーダーとして悪の道に走った安藤を止められなかったことを悔み、これでよかったのかと自問自答します。

 そしてタイムマシン編を挟んで本当の最終回である247話は日常エピソードです。いつもの土手を歩くたけしと小次郎がたくさんのキャラクターと出会い、他愛もない話をして1日が終わります。そして夕日に向かって歩いていくふたりをバックに「完」。

 本作の盛り上がりの最高潮はバーバリアン編のラストですが、いったんギャグマンガへ戻ってからしんみりと完結しました。

●この最終回、あってもなくても変わらないのでは?

 2作目はうすた京介先生による『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』です。本編がないのに外伝、というタイトルからしてエッジが効いているのですが、内容はさらにぶっ飛んでいます。特に「フーミン」や「げろしゃぶ」「オクレ兄さん!」などのキーワードを今でも覚えている人が多いのではないでしょうか。

 幻の格闘技「セクシーコマンドー」を会得した奇人、マサルさんが「県立わかめ高校」でさまざまな事件を巻き起こす本作の最終回は、これまでにない不条理なシュールさに溢れています。

 2学期が始まったばかりの9月、突如として「暗黒先生ジゴック」が県立わかめ高校の校長に就任します。いつものようにマサルとのバトル展開になるかと思いきや、ジゴックは自分で校庭に撒いたメソ(謎の生物)を強化しようと力むと、血管が切れたのか自滅してしまいました。そして唐突に「第二部・地獄校長編が始動、そして完結!」のキャッチコピーで完結。

 この展開だったら2学期を描く必要はなかったのでは?という疑問とツッコミを入れたくなるような疾走感のある最終回でした。

■『ジャガーさん』の最終回は?

ジャガーの衣装を忠実に再現した実写版。髪型と合わせてインパクトが凄い。画像は『ピューと吹く!ジャガーTHE MOVIE Special Price [DVD]』(リパブール)

 3作目は同じく、うすた京介先生の『ピューと吹く!ジャガー』。10年にわたる長期連載となり、ジャンプのギャグマンガ枠を長く占拠していました。アニメ化だけでなく実写映画化、ゲーム化までされているのが特徴です。本作はピヨ彦(酒留清彦)が謎の音楽講師・ジャガージュン市に振り回される不条理ギャグマンガ。青春のモラトリアムを感じる空気の中、パワーのある奇人が周囲を振り回していく展開が魅力です。

 しかしその最終回はなんとSFホラーのような展開でした。謎のバトル展開から一転すると父親との会話の後、唐突にジャガーが「かつら」だったことをさらし、その坊主頭にピヨ彦は仰天します。

 そして「これも蒸れるんだよな、暑いからぬいじゃお」と、間髪空けず顔の皮まで剥いでみせるジャガー。バリバリ剥がれた皮の隙間からはなぜか光が溢れています。ピヨ彦の絶叫が宇宙に響きわたり、そのままジャガーの素顔を見せないまま、作品は完結しました。

 ある意味では人の皮をかぶったエイリアンが正体を見せたような展開で、奇人ジャガーの正体不明っぷりに拍車が掛かる最終回です。この展開、不条理ギャグ過ぎてどう受け取ればいいのか困惑した人も多いのではないでしょうか。

●時代と共にあるギャグマンガ

「ギャグ」には時代性が反映されます。昔はみんながウケてゲラゲラ笑っていた作品でも、現在では昔ほどウケないかもしれません。「ギャグ」は時代とともにあります。これからのギャグマンガはどんな形になっていくのか、行く末を見守っていきたいものです。

(レトロ@長谷部 耕平)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください