【漫画】恋人との食事中「嫌なこと全部やる」 常識、倫理観ゼロの男性 5万人が「全てにおいて無理」【作者インタビュー】

■見事までに「全部やる」男性に驚愕

　レストランに入店しようとするカップル。男性の方は、入る前に店内をのぞき込むなどクセが強めです。その後もずっと、目を疑うようなことをし続けます……。男性の残念な行動に、思わず女性の本音がこぼれてしまい……？　悪い意味での「あるある」を描いたマンガに多くの反響がありました。みなさんはこの男性の行動をいくつまで許せますか？

　ヒロ・コトブキさん（@kotobuki_hiroju）による創作マンガ『全部やる人』がX（旧：Twitter）上で公開されました。いいね数は5.6万を超えており、読者からは「最初から最後まですべてにおいて無理」「いや、逆にどんな環境下で育ったらこのような人格になるのか興味が湧いてきた」「こういう奴が知り合いにいたら説教する」などの声があがっています。

　ヒロ・コトブキさんは漫画家として活動しており、主にSNSでマンガを投稿しています。

　作者のヒロ・コトブキさんにお話を聞きました。

ーー今作『全部やる人』が生まれたきっかけや、理由を教えて下さい。

　体験、経験による「こういう人っているな」という僕なりのデータが、心のノートいっぱいに溜まったんだろうなと思っています。

ーー嫌なことのフルコースですね。今作を描くうえで気を付けたことや、お気に入りのシーンなどはありますか？

「全部やる男性」の向かいの席に読者自身が座れるように、僕個人のジャッジは入れずに記録として淡々と言葉を置いていくようにしました。（例えば）「それが嫌だった」とか「私はため息をついた」とか「店主が眉間にしわを寄せた」といった彼女の主観や心の動きも（なるべく）挟まないようにしました。

食事を終えたあとの仕草も最悪……（ヒロ・コトブキさん提供）

ーー全部やる男性の外見や所作などに多くの反響がありました。このキャラクター制作でこだわった点はありますか？

　男性の言葉だけでなく、表情や手の位置や角度にも「うるささ」が出るようにしたいなと思っていました。

ーーそのほかにも、たくさんの感想が寄せられています。特にうれしかった感想の声、印象に残った読者のコメントはありましたか？

「学校や会社、お店においてのテキストとして置いておいて欲しい」みたいな言葉がいくつかあって、それはうれしかったです。誰かの自己分析としてのチェックシートとして使われているのを想像したら、作り手冥利に尽きる喜びです。

ーーヒロ・コトブキさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　15年以上演っていたバンドが解散してしまって、ジメジメとした洞穴でしばらくスネていたんですが、「あれ？　そういえば昔からマンガも描きたかったぞ？」ということを思い出して、またのそのそと出てきたようなイメージです。

ーー今後、X（旧：Twitter）で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　マンガでご飯を食べていけたら幸せだなあという大前提はあります。だけどそれ以上に「出版物を介さずにアップできる」、「どこかから合格通知をもらったり、むずかしい網の目をかいくぐったりせずにアップできる」というこの世界の自由性がとてもありがたいです（なんせ自分の「いい」を混じりっ気なく出せるから）。なのでどういう道が見つかってもSNSでの発表はしていきたいです。

（マグミクス編集部）