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新作『ドラクエ』発売前の恒例「実写」CM、いつから消えた? 最新作『12』はどうなる

マグミクス / 2024年4月26日 21時25分

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■段々とハイクオリティに! いまこそ復活してほしい『ドラクエ』実写CM

 すぎやまこういち先生に続き、鳥山明先生も星となってしまい、国民的RPGの次回作『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』はどうなってしまうのか心配されているファンも多いことでしょう。「ドラクエ」ナンバリングタイトルの新作発売は、間違いなく国民的行事のひとつなのですから。

 さて、新作が発売される、ということは数年に一度の「ドラクエのCM」が放映されるということです。そしてこの「ドラクエのCM」は、実写映像を含んだものが作られていました。ところがこの実写CMは、いつの間にか目にしなくなった気がしてなりません。いったい、いつからなくなってしまったのでしょうか?

「実写ドラクエCM」の本格始動は1988年、社会現象にもなった『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の発売時です。「日本全土がハルマゲドン」という独特のキャッチフレーズとともに、実写での「勇者一行」が洞窟のなかで冒険を繰り広げるシーンが放映されました。

「ドラクエ」は基本的に中世ヨーロッパ風の世界を舞台にしていますが、ここで起用されていたのは日本人俳優たち。コスプレ感こそ否めませんが、勇者がプレイヤー自身であることを強く意識させる演出です。この辺りは同年12月に発売された実写映像を交えたミュージックビデオ作品『ドラゴンクエスト ファンタジア・ビデオ』とも通じるものがあります。

 さらに実写版「ドラクエ」としての完成度を高めたのは1992年、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』発売時のCMでしょう。舞台設定に合わせて俳優陣も欧米系となり、小道具や舞台美術も凝っており、コスプレ感は抑えられました。続く1995年発売の『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のCMも、また同様に欧米系の俳優を起用したものでした。「ハッサン」の再現に多少の苦労は見られますが、逆光と速いカット割で「ドラクエ装束」への違和感はほとんどない出来栄えでした。

 個人的にも最高傑作と思っていたのが2000年発売の『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』のCMです。『ドラクエ7』はSMAPを起用した別バージョンでも大きな話題を集めましたが、実写CMの完成度もまた高かったのです。お城、大勢の人たちが行き来する西洋の街並みは、まるで映画のようなクオリティです。そして実際にセリフが与えられている「キーファ」や「マリベル」といった主要キャラも素晴らしいものでした。なかでも、実写マリベルによる「あんたよりカボチャの方が素敵だわ」という字幕セリフは、多くの人に刺さったのではないでしょうか。

 そしてこの後、『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』と『ドラクエ5』のリメイク版が発売されます。そのどちらも実写版「ドラクエ」が堪能できるものであり、完全に「伝統芸」と呼べるようになっていました。

 潮目が変わるのが2004年、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』発売時です。なんとTVCMでは実写版は流れません。続く、2009年発売の『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』でも同じく実写版は放映されていません。実写の伝統は途絶えてしまったのでしょうか。と、思えば2010年の『ドラクエ6』のリメイクで実写CMが復活し、実写版「バーバラ」が人気を博しました。さらにさらに2015年には『ドラクエ8』リメイク版のCMで実写版がようやく制作されます。ムチを振り回す「ゼシカ」や、巨大な斧を担ぐ「ヤンガス」らが実写で再現されました。一回、おあずけをくらっただけに喜びもひとしおです。ということで実質、実写CMの伝統は『ドラクエ9』で途絶えたといえそうです。

『ドラクエ8』からキャラクターが二頭身のドット絵から解放され、より詳細に世界を描けるようになり、実写映像で補填する必要がなくなったのかもしれません。それでも最初にいった通り、「ドラクエ」新作発売は数年に一度の国民的行事です。もはや伝統となっていた「ドラクエ実写CM」も、『ドラクエ12』が無事発売となったあかつきには、復活して欲しいものです。

(片野)

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