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「次にくるマンガ大賞2022」ノミネート作3選 第2の『SPY×FAMILY』も!?【Webマンガ部門】

マグミクス / 2022年7月1日 15時10分

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■未来のアニメ化作品は?

 2022年6月24日より投票が始まっている、「ユーザー参加型」のマンガ賞である「次にくるマンガ大賞2022」。2022年のWebマンガ部門のノミネート作品は、60作品にものぼります。今話題の『SPY×FAMILY』も、「次にくるマンガ大賞2020」のWebマンガ部門で、1位を獲得しています。未来の大ヒット作品が、このなかにまぎれているかもしれません。

 この記事では、Webマンガ部門のなかでおすすめの3作品をご紹介します。SNSでも「このマンガが次来なかったらおかしい」「マジで面白いから読んでほしい」と評判です。

●『マリッジトキシン』(原作:静脈、著:依田瑞稀/集英社)

「クズ人間」だけをターゲットとする殺し屋の青年、下呂ヒカル(げろ・ひかる)。数百年続く「毒使い」の家に生まれたヒカルは、女性が苦手で結婚を諦めていました。しかし、祖母はヒカルか妹の下呂アカリ(げろ・あかり)に毒使いの家を継がせようとします。

 どちらも跡継ぎを拒否した場合、祖母はアカリに無理やり跡継ぎを産ませるつもりであり、それを知ったヒカルは困惑。ちょうど目の前には、ターゲットである結婚詐欺師・城崎が。ヒカルは城崎に「俺の結婚を手伝ってくれ」と持ちかけて――?

 殺し屋が、ターゲットである結婚詐欺師に婚活アドバイスを依頼する、異色の設定が持ち味の『マリッジトキシン』。「殺し屋の婚活」というかなり難しい問題に対し、婚活のプロ(?)である結婚詐欺師・城崎は、どうアプローチしていくのでしょうか。

 設定のインパクトに加え、殺し屋としてのヒカルの強さや、結婚詐欺師としての城崎の魅力も丁寧に描かれています。作画も美しく、特に凄腕の殺し屋であるヒカルのバトルシーンは、婚活がテーマの作品とは思えないほどの迫力です。

 城崎のアドバイスを受け、婚活パーティーやマッチングアプリに挑戦するヒカルですが、果たして無事結婚することができるのでしょうか。1話目で明かされる城崎の正体や、時に鋭い婚活アドバイスも必見です。

●『日本三國』(著:松木いっか/小学館)

 時は令和末期。第四次産業革命が起き、日本は諸外国に大敗。核戦争や大地震、ウイルスの蔓延などにより、日本は事実上滅亡。大和(やまと)・武凰(ぶおう)・聖夷(せいい)の3国に分裂し、再び戦乱の世となっていました。

 一方、大和・愛媛郡では、15歳の三角青輝(みすみ・あおてる)と、16歳の東町小紀(ひがしまち・さき)が、結婚式を挙げていました。仲むつまじいふたりは農業に精を出していましたが、ある日、内務卿の平殿器(たいら・でんき)が郡を訪問。そそうをした村人を、即「車裂き」にして――?

『日本三國』は、内務卿に地獄のような仕打ちを受けた青輝が、泰平の世を築くために立ち上がる物語です。家庭を築き、ささやかな幸せを謳歌していた青輝ですが、内務卿の訪問により、その運命を大きく変えられてしまいます。

「筋の通った理論」に判断基準を置く青輝は、物知りで弁が立つ「司農官」です。その聡明さは、小紀に「あんたの知識を活かせば、日本再統一も夢じゃない」とはっぱをかけられるほど。郡をおびやかした内務卿や税吏も、青輝は論破してしまいます。

 日本再統一というスケールの大きなドラマが、丁寧な筆致で描かれる本作。特に第1話の骨太な人間ドラマと衝撃の展開は、青輝と一緒に唸り、悲しみを感じるほど。読みごたえのある大河ドラマがお好きな方は、ぜひ読んでみてください。

●『ゴダイゴダイゴ』(著:コウノスケ/集英社)

 巨大ヒーロー・後醍醐ダイゴ(ごだいご・だいご)は、今から30年前に地球初の巨人となった、おじさんヒーローです。時たま地球を襲う怪獣から地球を守る巨大ヒーローですが、近年ではヒーローたちの成長が目覚ましく、怪獣の襲来は驚異ではなくなっていました。

 そして、イケメンヒーローの登場や巨大ヒーローによるプロレスも開催され、ヒーロー稼業はエンタメ化。初老を迎えるダイゴは、今や経営難に陥っていました。そんなある日、ダイゴの管轄外である品川区に、新種の強い怪獣が現れて――?

 ヘルメットに足袋、腹巻きと、工事現場の作業員のようないでたちのダイゴは、どこか古さをぬぐえないヒーローです。優しく穏やかな性格でいつも笑顔を絶やしませんが、大きな収入源となりうるプロレスを嫌がったり、管轄外に怪獣が現れた時まで着替えて戦闘準備をしたりと、世間からどこかずれています。

 そしてなんといっても、一番の問題は経営難。食事やトイレ、お風呂とただ生活するだけでも、巨大ヒーローの日々には莫大なお金がかかります。経営コンサルタントの小金井鈴(こがねい・すず)がクラウドファンディングで募金を呼びかけるも、その効果はほぼゼロ。

 そんなさえないダイゴですが、いつも戦闘準備を欠かさないのには訳がありました。ダイゴの人命救助にかける熱い思いと、突然強くなった怪獣たちの謎。そしてダイゴの経営難は、果たして解決されるのでしょうか。おじさんヒーローが織りなす熱い展開を、ぜひご覧ください。

* * *

「次にくるマンガ大賞」の投票期間は、7月11日(月)11時までです。他にもつい引き込まれるような期待作が集まっているので、この機会にノミネート作品を読んでみてはいかがでしょうか。

(新美友那)

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