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長期投資と短期トレード、あなたはどっち向き?成功に必要な資質を紹介

MONEYPLUS / 2024年5月11日 7時30分

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長期投資と短期トレード、あなたはどっち向き?成功に必要な資質を紹介

厚生労働省が9日に発表した3月の毎月勤労統計調査では1人当たりの賃金は物価変動を考慮した実質で前年同月比2.5%減の24カ月連続の減少となっています。24カ月連続での実質賃金のマイナスはリーマンショック前後の記録を超えており、1991年以降の記録で過去最長を更新しています。

実質賃金は労働者が実際に受け取った給与である名目賃金から物価変動の影響を差し引いて算出した指数で、つまり私たちがお給料でどのくらいのものが買えるのかというのを表しています。それが減少し続けているということは生活が苦しくなるということです。今後もインフレが続くと考えられるなかで投資などの資産形成、自分の生活を守るためのお金を自分で考えていかねばならないといえるでしょう。


長期投資と短期トレード

投資をするためには、自身の投資目標やリスク許容度、資産状況などを考慮して、投資戦略を立てることが重要です。

投資戦略には主に長期投資と短期トレードの2つのアプローチがあります。

長期投資は、将来の成長を見込んで投資対象の銘柄や資産を選定し、長期的な視点で保有する戦略です。市場の短期的な変動に左右されず、投資先の実態や基本的な価値を重視します。

短期トレードは、市場の短期的な変動を利用して利益を狙う戦略です。日々の市場の動きやテクニカル分析(過去のチャートから今後を予測すること)を用いて、短期的なトレンドや値動きを予測し、短期間で取引を行います。短期トレードは、市場の変動に迅速に対応することが求められるため、投資家のスキルや経験が重要です。

長期投資のメリット

長期投資のメリットは時間を味方にすることができることです。投資商品を長期間保有することで、投資先の企業や資産が成長し、収益を上げることで、資産の価値を維持・増加させることができます。さらに、投資収益を再投資することで複利効果を最大限に活用することができ、資産の成長を加速させることができます。長期投資は、経済の成長やインフレーションに対応するための有効な手段でもあります。

長期投資では分散投資が必要と言われます。投資先を複数の銘柄や資産クラス、地域に分散することにより、特定のリスクや市場の変動に影響を受けにくくなり、リスクを最小限に抑えることができます。加えて買うタイミングをずらす積み立て投資で時間分散も活用すると良いでしょう。

長期投資が合っている人

長期投資が合っている方はこんな方です。

◆老後資金を作りたい人
2024年度から拡充した新NISAは老後の資金を作るという目的も大いにある制度と言えます。老後2000年問題が一時期話題となりましたが、老後に備えるために10年以上投資をコツコツ積み立てていきたい方は長期投資が向いていると言えるのではないでしょうか。

◆銘柄選びやメンテナンスに時間をかけられない人
仕事や家庭のことで忙しく、投資にあまり時間が割けないという方は、メンテナンスがあまりいらない長期投資が適していると言えそうです。とはいえ放置しないように定期的なメンテナンスは心がけましょう。

長期投資に求められる資質

では、長期投資にはどのような資質が求められるのでしょうか。

◆結果をすぐに求めない
長期投資では市場の短期的な変動に左右されずに、将来的な成長を見据えて投資を行う必要があります。そのため、投資家自身が忍耐力と我慢強さを持っていることが重要です。複利の効果が顕著に表れてくるのは投資してから5年、10年が経過してからです。すぐに結果を求める方には不向きだと言えます。

◆市場の動きに一喜一憂しない
長期投資では、市場の変動やリスクに左右されず、長期的な視点で投資を行うことが求められます。投資資産を持つと、日々の変動をチェックして一喜一憂してしまう方、暴落した際に売却してしまう方もいますが、長期投資、特につみたて投資は継続することが重要と考えられます。

◆計画性
長期投資では、計画性と長期的な視野が重要です。将来的な目標や資産形成の計画を立て、それに基づいて必要な戦略をとれる方が有利になります。

◆定期的な投資が可能である
長期投資では、定期的に一定額を投資することが重要です。できる範囲での投資をコツコツと継続していくことが結果に結びつくでしょう。

短期トレードの3つの手法

短期トレードにはデイトレード、スイングトレード、スキャルピングといった手法があります。

デイトレードは、1日のうちに取引を開始し、終了し、市場の短期的な変動を利用して利益を狙います。デイトレードでは、値動きが小さくても取引回数を増やすことで利益を上げることが目的とされます。

1日で取引を少量するので、ポジション(保有している資産のこと)を持たないスタイルです。投資において取引を終了し、ポジションを持たない状態を「スクウェア(Square)」や「フラット(Flat)」という専門用語で表現しますが、これは、すべての開いていた取引が閉じられ、買い持ちも売り持ちもない完全に中立的な状態を指しますので、上昇しても下落しても投資資金に影響を受けることはありません。

スイングトレードは、数日から数週間にわたってポジションを保有する取引スタイルです。市場の中長期的なトレンドを利用して利益を狙います。スイングトレードでは、短期の値動きに左右されず、より大きなトレンドに着目して取引を行うことが特徴です。

スキャルピングは、非常に短期的な取引を行うスタイルで、数秒から数分程度の短い時間枠で取引を行います。スキャルピングでは、値動きの小さな隙を狙って取引を行い、小さな利益を積み重ねることで利益を上げることが目的です。スキャルピングは、市場の瞬時の変動に敏感なトレーダー向けの手法です。

短期トレードのメリット

短期トレードのメリットは利益を素早く確定できる、資金効率が高いことが最大の魅力でしょう。短期トレードでは、市場の短期的な値動きを利用して、比較的短期間で利益を確定することができます。長期投資よりも早い段階で収益を得ることができるため、資金を素早く回転させることができます。市場の短期的な変動に迅速に対応することができ、急激な値動きや市場の変化に柔軟に対応できるため、利益を最大化することが可能です。

また短期トレードでは、少額の資金でも取引を行うことができます。短期的な値動きを利用して小さな利益を積み重ねることができるため、資金を効率的に活用することができます。また、市場の状況やトレンドに合わせて、柔軟に取引を行うことができるため、様々な取引チャンスを逃さずに活用することができます。

短期トレードが合っている人

短期トレードが合っているのはこんな方です。

◆資金効率を良くしたい方
デイトレードやスキャルピングは、短期的な価格変動を利用して取引を行います。小さなトレンド(大きなトレンドの中の波動)の上下を利益に変えることができ、利益を積み重ねることができることが可能で、資金効率が良くなります。

◆仕事のように投資に取り組みたい方
短期的なトレードは繰り返すことで利益を積み上げるスタイルです。トレード記録をつけてトライアンドエラーできる、淡々と損切りできる、リベンジトレードしない、ルールを構築して守る、などが必要です。コツコツとした取引を継続することができる人がこのトレードスタイルに向いています。

◆リスクを限定的にしたい方
デイトレードやスキャルピングはリスクが高いと感じるかもしれませんが、リスクを限定的に保つ戦略を実行できれば、リスクを管理しやすくなります。1日の中で取引を完結させるため、オーバーナイトリスク(市場が閉まっている間に発生する予期せぬ価格変動のリスク)を避けることができます。つまり、夜間や休日に市場が急変しても、既にポジションを持っていないため影響を受けません。また、市場の急激な変動があった場合にも、短期的なトレードであれば迅速に対応し、損失を限定することが可能です。このように、短期トレードはリスクを短時間に限定し、コントロールしやすくなるという特徴があります。

短期トレードに求められる資質

◆素早い判断ができる
デイトレードやスキャルピングでは、市場の瞬時の変動に素早く対応する必要があります。そのため、素早い判断ができる人に向いています。

◆リスク管理が苦にならない
短期トレードはリスクがコントロールしやすい面がある一方、リスク管理の技術が直接トレーディングの成果に結びつくため、リスク管理を得意とするトレーダーが特に有利になります。価格の動きに敏感であり、リスク許容度に応じて迅速にポジションを調整できるような対応力があると、より成果に結びつくと考えられます。

◆毎日取引や学びの時間を取れる
スキャルピングであれば市場の開始時刻から終了時刻までの中で取引に集中できる時間が1時間以上あれば取引することが可能だと思います。手法によりますが、日本時間の寄り付きでは日経平均先物や夜は米国株、そのほかの時間は為替やコモディティなど、それぞれの商品の動く時間や特性を把握するとより効率的にトレードできるでしょう。スイングトレードで日足でチャートを見てトレードするのであれば1日1回のチェックでできるような取引もあります。上達するためにはトレードの記録や学びの時間も必要だと考えます。

両方やるメリットも…

ここまで読んでくださったあなたはどちらのタイプでしたか?

長期投資と短期トレード、どちらも取り組むという選択肢もあります。私もどちらもやっています。

どちらも取り組んでいれば、長期投資でメンタルが冷え込む暴落時も、短期投資では値動きが大きなチャンスになるため利益のチャンスになります。長期投資で資産形成をしながら老後に備えて、短期トレードは副業的に取り組むのもありなのではないでしょうか。

投資戦略を選択する際には自身の投資目標やリスク許容度、資産状況などを考慮し、適切な戦略を選択することが重要です。また、投資先の選定やリスク管理なども重要な要素となりますので、慎重に計画を立てることが大切です。

皆様の投資の参考に少しでもしていただけますと幸いです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward]

(三井 智映子)

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