東奔西走キャッシュレス 第52回 iPhoneもいよいよ決済端末化
マイナビニュース / 2024年5月17日 12時39分
スマートフォンをレジとして使う「Tap to Pay」は、これまで各社からAndroid向けには提供されていましたが、いよいよAppleが「iPhoneのタッチ決済」としてこれに対応。手持ちのiPhoneをそのまま決済端末として使うことができるようになります。
決済サービスとしてはSquare、リクルートの「Airペイ」、三井住友カードらの「stera tap」が最初の事業者として参画。例えばSquareでは、同じ既存のアカウントがあればそのままアプリをダウンロードすることでiPhoneでもTap to Payを利用できます。
本連載ではSquareのTap to Pay on Androidについて第21回と第32回で取り上げたほか、Visaのレポートやsteraの戦略をまとめたレポートなどでそれぞれ取り上げてきましたが、新たにiPhoneをレジにできるようになった、というのが今回のお話です。
○iPhoneをレジとして使うTap to Pay
スマートフォンをPOSレジとして利用するサービスを「Tap to Pay」または「Tap to Phone」などと呼びます。iPhone向けのTap to Payは、Squareでは米国において2022年から提供を開始していました。2年近くの遅れとなりましたが、ようやくAppleの準備が整ったのか、これが日本でも解禁されました。
日本でもこれまでAndroid向けには同様のサービスが提供されています。具体的にはフライトソリューションズの「Tapion」などが存在しており、他にSquareもTap to Pay on Androidを2023年から提供しています。
とはいえ、やはりiPhoneの対応は待望だったようです。Squareのジャパンエグゼクティブ・ディレクター野村亮輔氏は、「iPhoneが対応したことでTap to Payがより広がるのでは」と期待します。特に日本ではiPhoneの販売台数が多く、利用率が高いことで、「手元で使っているスマートフォンを決済端末にできる」というTap to Payの特徴がより伝わりやすいと野村氏は判断しています。
具体的なAndroid向けTap to Payの利用数は明らかにされませんでしたが、すでに安定的には使われているそうで、iPhoneの対応によってさらに拡大することを期待しています。「iPhoneならば手元に余っている」という店舗経営者にとっても、Android端末を別途導入しなくてもTap to Payに対応できるのはメリットです。
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