“問い”を誘発する装置。芸術家・高畑彩佳の個展『一方で、他方で』
NeoL / 2024年4月16日 12時0分
クマ財団が支援する若手クリエイターたちの発表の場・クマ財団ギャラリー(六本木)にて、5月16日(木)〜5月20日(月)の5日間、芸術家・高畑彩佳による個展『一方で、他方で』が開催。
クマ財団の活動支援生11名にクマ財団ギャラリーを自由に利用する機会を提供し、自身の創作のプレゼンテーションを行うシリーズ企画「KUMA selection2024」。その第2弾として、芸術家・高畑彩佳による個展『一方で、他方で』が5月16日(木)〜5月20日(月)の5日間開催される。
アーティストによるステイトメントは以下。
2年前に祖母が亡くなり、祖父は今際の際を漂っている。
日がな一日生きることと死ぬことについて考えている。
あらゆる場所で人が生まれ、死んでゆく。
美しく死にたい。体の限界が来るまで生きて、自分の一生は、心は、美しかったのだと、そう思いながら眠りにつきたい。
奪わず、恨まず、助けを乞わず、苦しむことなく死んでゆきたい。
自分の心を律する装置、仄暗い夜の闇の中でもちいさな光を増幅させる装置が欲しい。
誰かにゆるされたい気持ちで生きていたくはない。
ゆるされる必要はない。
全ての人の命が、尊重されることを願って。
クリエイターコメント
2023年、京都で制作を続ける中でご縁ができた禅寺、東福寺塔頭 光明院にて個展「ゆめゆめわすれることなかれ」をクマ財団の活動支援事業にて企画、開催。
重森三玲の作庭した波心庭を見るために世界中から人々が訪れるこの場所で、寺に差し込む光や流れる空気、感覚を遮ることなく増幅させる装置を作るため7年ぶりに和紙を支持体とした作品を制作し掛軸や屏風などの形にしつらえた。クマ財団の助成のおかげで表具師と共に光明院の空間に向きあい、しつらえを通して寺と作品を繋げることができた。
本展では表具と空間の関係性から発展した箔継重ねの作品と、その空気と向き合う場を作る。
展覧会アーカイブ|『ゆめゆめわすれることなかれ』 2023.9.1 – 24 東福寺塔頭 光明院/京都
https://www.youtube.com/watch?v=4A6-IlDiAoo
参考作品
《● ●図屏風》2023
《金継重図》2023
『ゆめゆめわすれることなかれ』展示風景 2023
高畑 彩佳
芸術家。「人は見ている。そこに誰もいなくても。いいことをした時も、悪いことをした時も。無かったことにはならない」 という教えのもとで育った。
私を見つめる目とは誰か。神か、自然か、隣人か、あるいは己か。
誰かが定めた正しさを生きるのではなく自分に問い続けるための装置を作る。無宗教でもないけれど、どこの宗教にも属しきれない自身の不確定な祈りの先に思いを馳せ、光を受けて見え方が変化する素材、技法を用いて特定の信仰の対象である偶像を描かぬ不在のイコンを制作し自覚的に生きるための問いを誘発する。
1995年香川県生まれ。京都造形芸術大学大学院修了。京都在住。丸亀市の助成を受け、丸亀市猪熊源一郎現代美術館造形スタジオで初個展「象牙の塔」を開催。
Web:https://stakabatake23.wixsite.com/sayakatakabatake
Instagram:https://www.instagram.com/sayakatakabatake
高畑 彩佳のインタビュー記事はこちら|https://kuma-foundation.org/news/9978/
タイトル|一方で、他方で
出展作家|高畑 彩佳
会 期|2024年5月16日(木)〜5月20日(月)
開館時間|12:00 - 19:00 ※最終日は17:00まで
料 金|無料
W e b|https://kuma-foundation.org/gallery/event/sayakatakabatake/
会 場|クマ財団ギャラリー
〒106-0032 東京都港区六本木7-21-24 THE MODULE roppongi 206
MAP: https://goo.gl/maps/4u3mdpTyS3o6dqB57
▼車椅子でお越しの方へ
入口に段差がございますので、スタッフがご案内いたします。
当日ご来館の際に下記のお問い合わせ先よりお電話にてご連絡ください。
主 催|公益財団法人クマ財団
お問合せ|クマ財団事務局
Mail: contact@kuma-foundation.org / Tel: 03-6721-7798(平日: 11:00 - 19:00)
フォーム: https://kuma-foundation.org/contact/
「KUMA selection2024」とは?
公益財団法人クマ財団は、25歳以下の学生クリエイターを対象とした「クリエイター奨学金」、奨学金の卒業生を対象とした「活動支援事業」を通して、次世代を担うクリエイターの育成に取り組んでいる。
「活動支援事業」は、企画書ベースでの選考を行い、クリエイターのステップアップに繋がる個展開催費や滞在制作費、作品制作費など幅広い活動を支援する助成金。
そんな「活動支援事業」の一環として、活動支援生によるシリーズ企画「KUMA selection」を2024年5月から9月にかけて開催します。これまで支援をしてきた活動支援生の有志11名にクマ財団ギャラリーを自由に利用する機会を提供し、個展や公演、ライブ、上映会などを各クリエイターが企画して発表。
関連記事のまとめはこちら
https://www.neol.jp/art-2/
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