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米中、日中、人民元、習体制――2017年の中国4つの予測

ニューズウィーク日本版 / 2017年1月12日 16時54分

 もう一つの大台が人民元レートだ。9日時点のレートは1ドル=6.9375元。2013年には1ドル=5元台が見えるところにまで迫ったが、その後は下落が続きもはや7元台突入が秒読みとなっている。

 外貨準備の減少は中国当局による為替介入が要因だ。当局はさらに予想外の介入手段も持ち出している。

 第一に香港のオフショア人民元市場への介入だ。5日のHIBOR(香港銀行間取引金利)は中国国有銀行による人民元供給がしぼられたために前日の16.9%から38.3%に急上昇。これに伴い元の対ドルレートも反騰した。元売りを続ける投機筋への牽制との見方が有力だ。

 第二に中国国民に対する牽制球だ。3日、外国為替管理局が発表した通達は一般国民による「ありの引っ越し式外貨流出」を狙い撃ちする内容となった。

 中国では外貨への交換はいまだに自由化されておらず、1人当たり年5万ドルまでという規定がある。通達は「不動産購入や金融商品購入を目的とした両替は認められていない。違反者はブラックリストに載せて以後の両替を禁止することもありうる」という内容。せっせとえさを運ぶありのように、ちまちまと個人で両替して資産防衛を図っていた一般国民の動きを封じようというわけだ。

 ちなみに5日夜に電子通貨ビットコインの価格が急落したが、これは人民元反騰の影響を受けたもの。中国では資産防衛策としてビットコインを買う動きが広がっていたが、人民元の反騰を受け、ビットコインを売って人民元を買い戻そうとする動きが広がった。

 現在、ビットコインの取引は90%が中国人によって占められているという。中国政府は貪欲に先端技術の取り込みを図っているため、ビットコインにはほとんど規制をかけていなかった。そのため手軽な外貨投資としてビットコインの人気が高まったというのだ。



 しかし、11日に中国人民銀行はビットコインの大手取引所に対する捜査を開始したことを発表した。全面的な取引禁止にはいたらないとみられるが、高頻度の取引やレバレッジなどの投機的行為が禁止される可能性が高い。この措置がビットコインの価格にどう影響するのかが注目だ。

(4)日中関係は"低め安定"を歓迎するべきか

 最後に日中関係について考えてみたい。習近平政権と安倍政権は同じく2012年に誕生した。その後の日中関係はというと、2013年末の安倍首相による靖国神社参拝で最悪の状況となったが、その後は"低め安定"を続けている。

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