「第96回アカデミー賞」授賞式現地取材で感じた『オッペンハイマー』と『ゴジラ-1.0』について
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年4月14日 18時5分
映画パーソナリティ・雑談家のコトブキツカサがパーソナリティを務めるニッポン放送のインターネットラジオ番組「コトブキツカサのオールナイトニッポンi」(第346回)が配信され、コトブキが現地取材した「第96回アカデミー賞」授賞式について語った。
過去にもアメリカまで赴き、アカデミー賞の取材を行ってきたコトブキ。今回は、コロナ禍を経て4年ぶりの現地取材が実現した。今回、最も注目を集めたのは作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞を含む最多7部門を受賞したクリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』。
「事前の前哨戦となるアワードなどでも強かった『オッペンハイマー』。クリストファー・ノーラン監督は映画界で権威も人気もあるのですが、実はアカデミー賞とはちょっと縁がなかった。しかし、今回は納得の受賞です。」
その上で、「ただ、実は現地に行った印象では、盛り上がりやアカデミー賞を放映するABCテレビの放送などでは『バービー』の方がプッシュされていた印象を受けました。それはやはり“キャッチ―さ”の問題。“原爆の父”と言われる男の半生を描いた作品はなかなか若者にはアピールしづらい部分があるのも事実。テレビ局やネットも視聴率が欲しいので、深いテーマはありつつも華やかな世界観で仕上げて、最も観られた作品『バービー』の紹介に時間を割いていたのではないでしょうか。」と解説。
また、邦画・アジア映画史上初となる視覚効果賞を受賞した山崎貴 脚本・監督・VFXの『ゴジラ-1.0』については「ゴジラは、現地・ハリウッドでもかなり機運が高まっているのを感じました。よく制作費の話題が出ますが、例えばハリウッド大作ならVFXのスタッフは1000人くらいいると言われている中、『ゴジラ-1.0』を作った白組(映像制作会社)は35人。ハリウッドからしてみれば「35人でなぜ、こんな映画が撮れるんだ?」という驚きでしかない。そして山崎監督はあのスタンリー・キューブリック監督以来、映画監督とVFX監督を兼任しての受賞。アカデミー賞の中でも、異例中の異例として話題なんです」と解説。
さらに、『ゴジラ-1.0』を語る上で欠かせないクリエイターとして野島達司(エフェクトアーティスト/コンポジター)の存在を挙げ「彼は若干25歳のVFXの職人なのですが、山崎監督からも天才だと言われている。ゴジラの海のシーンは野島さんが手掛けたと言われているんですが、とにかく凄い。近い将来、ハリウッド映画から“一本釣り”される才能だと思います。」と断言した。
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