松本まりか、主演映画オファー時の葛藤吐露「罪深いことをした」 原作者からの手紙に号泣「その言葉は救い」
ORICON NEWS / 2024年5月18日 15時57分
俳優の松本まりかが18日、都内で行われた映画『湖の女たち』(5月17日公開)の公開記念舞台あいさつに登壇し、主演として挑んだ本作の撮影エピソードなどを語った。
【写真】大森立嗣監督、三田佳子、福士蒼汰、浅野忠信も登壇
イベント中には原作者の吉田修一氏から手紙が寄せられ、作品に込めた思いや映像化の感想などがつづられ、最後には「圭介と佳代という人間を生み出した原作者として思うのは、今回のお二人の挑戦が生半可なものではなかっただろうということです。しかし、その挑戦の先でお二人が見せてくれた風景は小説を遥かに超えたものでした」と絶賛。そして、「誇り高く演じて下さって、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました」と、主演を務めた松本と福士蒼汰に感謝の言葉が贈られた。
松本は大粒の涙を流しながら、「このオファーを受けたこと自体、非常に罪深いことをしたと思いました」と吐露。「私は人間性も演技もまだまだ未熟で、この作品をやり切ることはできないと思いましたが、大森監督とこの作品がやりたいと。自分の欲求だけでやってしまった」と、公開後まで続く複雑な心境を明かした。
撮影中は「その罪深さが増すばかりだった」と言い、クランクアップ後には「女優をやめよう」と思ったという。それほどまでに心血を注いだ一作ということで、「吉田さんがそう思ってくださったこと、その言葉をいただけたことは救いでした」と感謝した。
イベント冒頭には、「この作品を撮ってから、公開を迎えるのが怖くもありました」とも告白し、「私自身、この作品をどう(言葉で)表現したら良いのかわからず、未だに一度もSNSでも伝えられていない」と言いつつ、「でも、本当にこの作品は私の人生の中でとても大きな作品です」と誇っていた。
イベントにはこのほか、福士蒼汰、三田佳子、浅野忠信、大森立嗣監督も参加した。
本作は吉田氏の同名小説を原作とし、『日日是好日』『星の子』『MOTHER マザー』の大森立嗣監督が自ら脚本も手がけて映画化した。介護施設で100歳の老人が殺害された事件を発端に、登場人物たちの深い闇が暴かれていくというストーリーで、福士演じる濱中圭介と松本演じる豊田佳代が刑事と容疑者という立場でありながら抗えない関係に溺れ、人間の内なる欲望に目覚めるとともに、過去から隠蔽(いんぺい)されてきた恐るべき真実を引きずり出していくヒューマンミステリーとなっている。
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