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イケメン次長と、秘密の場所で…。不倫に飛び込んだ女性の末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】後編

OTONA SALONE / 2024年2月18日 16時31分

メガバンクの営業店で働く和枝さん(仮名・40歳)

バレンタインに起きた夫の不倫疑惑をきっかけに、腹いせに亮さん(仮名・45歳)へチョコを送りました。
18年越しに会えた彼と夜ご飯へ行き、そしてタクシーに乗り込みますが……

衝撃の末路を迎える後編をご紹介します。

やることはひとつ。二人がタクシーで向かった先は?

タクシーが止まったのは、六本木のとあるマンションでした。

外観はマンションのように見えますが、中はれっきとしたラブホテル。
部屋の中は和モダンのテイストで、国内旅行に来たかのような気分になれます。

「変に西洋風のホテルを選ばない亮さんに、好感度が上がりました。アメリカから帰って来た人って、欧米かぶれになるじゃないですか。似合わない半ズボンを履いてみたり、ジャージを着てみたり。『日本って子育てしにくいからさ……』とか言ってきたり」
ベッドに腰かけた二人は軽くキスをして、それは深いものになっていきました。でもセックスをすることに対して、実は和枝さんは抵抗がありました。

一度セックスをしてしまうと、次に会った時に「セックスをしないと終われない呪い」にかかると思っていたからです。セックスしなくなったときに「自分に魅力を感じなくなったのかな」と不安になるのも嫌でした。

しかし、そんな心配を吹き飛ばしてしまうくらい、彼とのセックスは素晴らしいものでした。
時間をかけて愛してくれて、和枝さんは何度も絶頂を迎えました。

行為後のピロートークも、美容クリニックを長く担当していた彼ならではの、ユーモアを交えた話でした。

「『アフターピルって原価が300円なんだよ。それを2万円で売ってる』と、彼は笑いながら話していました。『300円と2万円だから利益が出るように見えるけど、オンラインで処方できるように、広告をバンバン打っている。つまり競合のクリニックと札束で殴り合ってるわけだから実際はそんなに儲からないんだよ』と」
「彼氏、中〇し、2日目」と言うSEO対策のワードを一緒に考えていたと、彼は語ります。
その話を笑って聞きながら、彼女は幸せをかみしめていました。

「今までバレンタインに対して何の思い入れもなかったのですが、悪くないな、と思うようになりました」

しかし、翌月のホワイトデーに起きた事件により、それは覆されることになるのです。

ホワイトデーに起きた事件とは? 次ページ

ホワイトデーに起きた事件とは?

ホワイトデーには、彼がお返しをしてくれることになりました。
和枝さんは「1日でいいからデートをしてみたい」とお願いをしました。

「今まで会うのは、仕事終わりの居酒屋ばかり。休日に1日会ってみたかったんです」
外見だけ取り繕って中身が空っぽの夫より、亮さんのように中身のある男性の方が良い。きっと私服も素敵なんだろうな、と彼女は常々考えていました。いつもスーツでしか会わないから、彼の私服を全く知る機会がなかったのです。

ホワイトデーの当日、二人は外苑前で待ち合わせをしました。国立競技場のあたりを散歩して、外苑前のカフェでワインでも飲む予定です。期待を膨らませて、彼女は国立競技場へ向かいます。

しかし、そこに立っていた人物を見て彼女は目を疑いました。

彼の様子が… 衝撃の末路へ 次ページ

彼の服装は?衝撃の末路へ

「彼は変なアロハシャツを着て、立っていたんです」
和枝さんは信じられない思いで、亮さんを見つめました。周りの人も好奇心に満ちた目で、彼をチラチラと見ています。

 

彼はブンブンと手を振っていました。
彼女は恥ずかしさで耳まで赤く若くなるのを感じながら、彼と一緒にカフェに行きました。

「話の内容?覚えていませんよ。どうしてこんな服着てるんだろうって思いで頭がいっぱいで……」
今までだったら昼間でもホテルに行ってたかもしれませんが、その日は早々に解散しました。

後日、彼女はアメリカ時代の彼を知る友人に、彼とハイキングに行った時の服装を見せてもらいました。

「白いノースリーブに、青い短パン。頭にタオルを巻いていました」
そこには彼の洗練された姿や颯爽と働く面影は全くありませんでした。しかし、和枝さんは不思議と安心したと言います。

「彼と会うのは楽しかったんですけど、『こんな完璧な人いるんだ。この人と結婚すれば良かったな』という思いで胸が苦しくなっていました。でも、神様は平等でした。彼には決定的にダサいファッションセンスを与えたんですよね」
家に帰ると、大学の同級生から連絡がありました。彼女は夫と同じ職場で、よくご飯を食べに行く仲です。

「ねえちょっと!事務職のサユリからチョコもらわなかった?あいつさ、職場の既婚者男性に本命っぽいチョコばらまいてるんだよね。和枝、誤解しちゃって変に気を病んでるんじゃないかなと思ってさ……」
この話を聞いて、和枝さんは全てを理解しました。

「夫にチョコのことを尋ねた時、彼がぶっきらぼうな態度をとったのは、彼は『義理チョコだからどうでも良い』と思っていたからだったんですよね。私が勝手に勘違いしていました」
その後、和枝さんが夫に歩み寄ったこともあり、亮さんとはなんとなく疎遠になっていきました。

しかし寂しさはなく、恋愛感情の代わりに心が満たされていたといいます。

「完璧な人なんていない。夫に悪いところはあるけど、仕方ない。私も肩の力を抜いて良いんですよね。この気付きが何よりの、バレンタインのギフトだったかもしれません」
和枝さんは微笑みました。どこか春の訪れを思わせる、あたたかく、深い笑みでした。

 

 

 

≪作家・ライター 登彩さんの他の記事をチェック!≫

 

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