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「カットが始まると、だんたん自分の希望通りになっていくのが素人目にもわかる」。自分に似合うヘアが、魔法にかかったように手に入った

OTONA SALONE / 2024年5月17日 21時1分

日々が飛ぶように過ぎていく中、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんな中「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。体験談をご紹介します。

 

前編記事『53歳、思い切って東京のサロンに行ったら長年諦めていた「ちょうどいいヘアスタイル」が手に入った』に続く後編です。

マリコさん

53歳、主婦、山梨県在住。52歳の夫、中2の娘と3人暮らし。東京で出会ったご主人と38歳で結婚、転勤について移住。2年後の40歳で長男を出産。TOP画像はサロンで購入したスタイリング用ナチュラルワックス。

【私を変える小さなトライ#4】後編

「髪を切ろう、しんどい実家の片づけとセットにして楽しくしよう」

さっそく、その次の片づけのタイミングに合わせてヘアサロンを探し始めました。

 

駅の近くで、ショートカットが得意で、サンプル写真の中にぐっとくるスタイルがある人。自分がやってみたかった「黒髪でマニッシュなスタイル」を探しました。パーマやカラーは考えていなかったので、とにかくカットが上手な人、なおかつ顔型に合わせて似合うヘアをデザインすると打ち出している人。来る日も来る日も探してして、やっと写真の上では思い通りの女性スタイリストを見つけ、予約を入れました。

 

当日、緊張しながらサロンに出向きます。雑居ビルの中のお店で、周囲はおしゃれな若い人たちばかり。気後れしながらも席に着き、スタイリストさんに一生懸命「こういうふうにしたい」と説明したところ、すっと理解してくれました。「わかります、そういうことってありますよね」と。

 

私はとにかく、いつもそうされてしまう「年相応のおばさんらしい無難なスタイル」に飽き飽きしていました。そうではなく、マニッシュな、メンズカットみたいな感じにしたいんです、横を刈り上げて、クセ毛は生かして。クセ毛を生かすのは生かさないとうまくお手入れができないからですが(笑)、「できればスタイリングしているように見せたいけど、クセが強すぎるのであきらめています」と伝えたところ、地元なら「無理です」「難しいです」で終わるところを、「じゃあ、こんな感じにしたらどうでしょう?」とスタイル自体を提案してもらえたんです。

 

出てきたサンプルは「若い男性アイドルの写真」。その瞬間心が沸き上がった

そこでサンプルとして出してもらった写真が、なんと若い男性のスタイルでした。地元をけなすつもりはないですが、地元では私がどう説明しても若い男性アイドルをこの世代の女性に出す想像がつきません。それがさらっと出てきました。そして、写真をひと目見た瞬間、私でもこういう髪型ができるんだ!!と心が沸き上がるように嬉しくなりました。

 

カットが始まると、だんたん自分の希望通りになっていくのが素人目にもわかります。ドキドキする気持ちと高揚感がどんどんふくれ上がっていきます。最後、さすがに男性アイドルそっくりにはならないけれど、そのテイストを取り入れ、私に似合うように落とし込んだスタイルが出来上がりました。

 

鏡で仕上がりを見せてもらいながら、本当に心も体も軽くなり、若返ったような夢見心地になりました。このヘアなら、私はあんな服もこんな服も着たい。普段、地元では浮かないように周囲に合わせるうちに服装もジャージ系のずぼらスタイルになっていたので、そのままの恰好で東京にくることに恥ずかしさもありました。でも、もう大丈夫、私はおしゃれができる! たまにおしゃれ欲が出て通販で買ったものの、「どこで着るのコレ」と箪笥のこやしにしていた服を、私はまた着ることができる! そんな希望のスイッチが入りました。

 

これまで勇気がでなかった「ちょっと直してください」も、この人になら言えた

その美容院には夏からもう2回行きました。2回目では生まれてはじめて、スタイルの手直しもお願いしました。若いころ代官山や青山のサロンでも「もうちょっとこうしてほしい」と言えたことはなかったのですが、今度のスタイリストさんには言えました。この人だったら直してくれるかなと信頼できて、実際に伝えてみたら「こんな感じですか?」とすぐやってもらえて。これまで相手に対する遠慮でためらいがありましたが、言ってみてもいいんだなと。

 

自分からどうしてほしいとお願いをしてみてよかったんだ、自分のお願いは聞き届けてもらえて、かなえてもらえるんだ! 髪を切るたびに自己肯定感が上がります。次に行くときはカラーも入れてみたいと思っています。どういうスタイルなら自分に似合うかな?と考えるだけで楽しいし、希望をかなえてもらうたびに1つ1つ自分の中でできることが増えていくのも嬉しいです。

 

もうひとつ嬉しかったこと。最初に切ったとき、帰ったら皆がカットしたことに気づいて、ほめてくれたんです。家族も親しい友人もあまり変化に気づかないし、いつも同じ髪型にされるので切ってもわかりにくく、気づかれるときは常に「マイナスの気づき」、おかしいところがあったときでした。でも、今回は「すごくいいじゃん!どこで切ったの!やっぱり東京は違うね!」、それが口先ではなく本当に思ってくれてるのが伝わるほめ方でした。切ったのよかったねではなく、「どうしたのそれ!!」だったんです。

 

これまで美容院には何十年も通い、100回単位でカットしてもらってきているはずです。有名なサロンに行ったこともあったけれど、ぴたっと心にはまる髪型になったことは過去なかった。でも、何十年もうまくいかなかったことでも、こうしてふとした拍子にうまくいくことがあるんですね。今回はヘアスタイルでしたが、もしかして他の、趣味や勉強もあきらめなくてもいいのかもしれない。これからの人生のどのタイミングでも、私は新しいことを始められるんだ。そんな勇気をもらいました

 

つづき>>>53歳、思い切って東京のサロンに行ったら長年諦めていた「ちょうどいいヘアスタイル」が手に入った

 

 

≪OTONA SALONE編集長 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫

 

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