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お笑い芸人・バービーさんの本音。「転職やキャリアは重ねるほど掛け算。だってその職すべてを経験したのは自分だけ」【後編】

OTONA SALONE / 2024年5月17日 17時0分

フォーリンラブ・バービーさんが、5月9日(木)横浜みなとみらいにて開催された、世界最大級の人材サービス会社ランスタッドが開催する「ED&I 船上シンポジウム オープニングイベント」に登壇。自分らしい働き方を実現する秘訣を語りました。その気になるインタビューの模様をお届けします!

 

※「ED&I」とはエクイティ(公平性)、ダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(包括性)の頭文字。

※ランスタッドとは、オランダに本社を置く、ジェンダー平等を実現し様々な個性を持った人たちに平等に雇用の機会が与えられるように取り組みをしている会社です。

 

 

「転職?ぜんぜんOKでしょ。もうキャリアなんて重ねていけばいくほど掛け算なんじゃないかなって私は思っちゃいます、今の時代だったら」

ーSNSで届いたお悩み「ころころ転職するものは肩身が狭いように感じます。バービーさんはどのように感じますか?」についてご回答をお願いいたします。

 

転職、全然いいと思います!そんな肩身の狭い思いをする環境がまだまだあるってことなんですね。ちょっとびっくりしちゃいました。

 

今の時代だったら、キャリアなんて重ねていけばいくほど掛け算なんじゃないかな。だってこの職とこの職をぜんぶ経験したことがあるのは、あなたしかいない。私自身も、芸人の枠から一歩飛び出して、下着を作りたい、とか町おこしやりたいとか、いろいろと動いてたときって、正直同業者からの目はすごい気になりましたね。

 

でも、今はやっぱりいろんなことをやったからこそ、ベースで芸人をやってたことが、点と点が線でつながったなって思う気持ちがあります。キャリアは重ねれば重ねるほど貴重な人材なんじゃないかなって思いますね。

 

「いまだにね、大企業のマスメディアの会社とか訪問に行くと、ダイバーシティとうたっているのに、受付の女性がみな20代の若い方たちで、あれって思うことがありますよ」

 

ー続いてのお悩みです。「職場の制服制度について。制服でスカートを履かなければならないんですが、どう思いますか?」

 

飛行機に乗ったときは、CAさん、このパツパツなスカートで大丈夫かしらって思うときがありますよ。大企業のマスメディアに訪問に行くと、ダイバーシティとうたっているのに、受付の女性がみな20代の若い方たちであれって思うことがありますよ。能力重視で選ばれていないのでは、っていう疑問が浮かんでしまいます。制服のスカートも、機能性重視でいいんじゃないのって思いますよね。

 

スカートを履きたくないわけではなくて、自分にぴったりのものを選びたいだけ。企業のみなさんお願いします、選ばせてください。

 

制服といえば、私は一度だけ就活したことがあるんですね。吉本さんとか芸能事務所を裏方で受けたことがあって。自分の個性をぶつけるぞって張り切っていたら、みんなリクルートスーツで、バッグもパンツの形も決まっていて、黒染めした髪でヘアスタイルも決まっていて。

 

「あれ? 没個性でのぞまなきゃいけないの?伝わる?」って不安に思った記憶があります。そういう就活、リクルートスーツへのアンチテーゼの気持ちも込めて今日は、このドピンクのドレスを手作りしたんですよ。テーマは「もし私が就活するなら」です。

 

「疑問を持った時点で、それをおかしいことだと言葉にもできるし、行動もできるかなと私は思います」

ー続いてのお悩みです。「ジェンダーにもとづいたステレオタイプや社会的な期待に縛られ、自分自身をいつわってしまいます。自由に自分らしくいたい、という気持ちにが社会に認められないことに、焦りや不安を感じています」

 

「疑問をもった時点であなたはもう答えが出ている!」フワっとそれっぽいこと言っただけみたいになっちゃったけど(笑)。

 

でも疑問を持った時点で、「それはおかしいことだ」と言葉にもできるし、行動もできると私は思います。今回お悩みを送っていただいたということは、そういう行動を起こせる勇気がもうおありなんだから大丈夫だよっていうのがまず大前提であります。

 

この2024年になって、いろいろな方を見ていて、環境によってジェンダーバイアスを感じる方と感じない方っているなって思います。かなり改善している環境の中にいる人もいるし、まだまだひどい環境の中にいるなって思う人もいるので、飛び出しちゃいなよ!って思いますね。そこに疑問を持って抱いているのなら。あと一歩出る勇気です。でもお悩みを出せるくらいなので、大丈夫です!

 

「結局お金がない男は社会から淘汰されるだけなんだよ」というコメントに衝撃を受けた

―最後に、実際にご自身でSNSやYouTubeでの発信されていて、みなさんからのコメントで特に印象に残っているエピソードはありますか?

普段は(私が女性だから)女性目線での発信が多いんですが、男性目線のお話も聞きたいなと思って、YouTubeで❝男性の生きづらさ”をテーマに扱ったことがあるんです。そうしたら、ある男性から「結局お金がない男は社会から淘汰されるだけなんだよ」みたいな悲哀のこもったコメントがきたことがあって。

 

「え?そんなことないでしょ。お金がなくたって、人として尊重してもらえる社会なんじゃないの」と思ったから、「男性のパートナーに自分より上の収入をのぞみますか?」ってSNSでアンケートとってみたんですよ。インスタとツイッター両方で。そうしたら結果的に、「のぞみます」っていう声が多かったんです。

 

でもその理由を聞いてみたら、単にお金がほしいっていうことじゃなくて、

「地方の銀行につとめてるんですけど、いくら頑張ったって男性より上の収入にはいけません」と悲しくなるようなコメントや、

「がんばっても、男性より上のキャリアには行けません」とか。

将来子供がほしいけど、産休のとき子育てにおいても、金銭的な保障が十分にあるわけではない。だからその間の保障はパートナーに頼らなきゃいけない、だからパートナーの収入はあったほうが嬉しい」のような声があって。

 

自分だけの問題じゃない、社会の問題によって、生きづらさを感じている人が多かったんですね。みなさん、ここまで考えた結果「パートナーに自分より上の収入をぞむ」って答えていたんです。でも世の中にはあまり伝わっていない。その事実に悲しくなりましたね。

いかがでしたか? 働き方も多様化し、終身雇用で定年までつとめあげるなんていうのは、もう昔の話。とわかっていても、本当の意味で「私らしく」主体的に働くには、実際はまだいくつものハードルがあるということを、バービーさんの体験や世間の方からのお悩みを通して感じました。

 

先陣を切って、新しい働き方を実現しているバービーさんに、これからも自分軸で働くことを学び、若者のみならず、オトナサローネ世代の仕事への充足度を高めていきたいですね!

 

撮影/佐山裕子(主婦の友社)

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