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【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況

NEWSポストセブン / 2024年4月24日 7時15分

総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)

 裏金事件がこれだけ問題になったのに大した処分もなく、「次の選挙でも結局、政治は変わらないのでは」と諦めを抱く人もいるかもしれない。決してそんなことはない。問題議員たちを退場させれば、政治は変わる。有権者の間で「落選運動」が大きなうねりとなれば、選挙結果は変わる。岸田文雄・首相その人もまた、裏金疑惑で処分されなかった。

 岸田首相は裏金問題で自分を処分しなかった理由を、「私自身は個人的な政治資金の修正はなく、派閥の不記載も他の政策集団とは内容が異なる」と開き直ったが、真っ赤な嘘だ。

 本誌・週刊ポストは2022年6月に岸田首相の地元・広島で開催された「総理大臣就任を祝う会」が、実質的に岸田事務所の仕切りで運営された資金集めパーティーだったにもかかわらず、形式的に任意団体の主催にして岸田首相の政治資金収支報告書に収支を記載しない“闇パーティー”としていた疑惑をスクープした(2024年1月22日発売号)。

 この疑惑は今国会でも追及されたが、岸田首相は「事務所の主催ではなかった」と言い張って政治資金収支報告書の修正をせず、いまも詳細な説明責任を果たしていない。

 そして、麻生太郎・副総裁も裏金問題では、「オレは関係ねぇよ」とばかりに派閥解散を拒否している。しかし、副総理兼財務大臣だった2021年9月と10月、診療報酬改定をめぐって日本医師会の2つの政治団体から麻生派に5000万円という異例の高額献金がなされていた重大疑惑が報じられた。こちらも何の説明もしていない。

広島の自民党組織はバラバラの状態

 岸田首相も麻生氏も強固な地盤を持ち、「説明なんぞしなくても当選できる」とタカをくくっているようだが、そんな甘い状況ではない。

 広島の地方議員が語る。

「総理はサミット以来、地元に帰っていないが、かわりに裕子夫人と長男の翔太郎さんが地元回りをしている。先日も、岸田首相が名誉会長を務める広島県バスケットボール協会の大会の開会式で翔太郎さんが代理で挨拶していた。裏金問題など政治的な話はなかった。首相公邸でのどんちゃん騒ぎで厳しい批判を浴びただけに余計なことは言わないようにしているんでしょう。

 広島の自民党組織は河井克行・元法相夫妻の選挙買収事件以来バラバラの状態でもあり、総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況。広島の他の選挙区では自公の議員たちは軒並み討ち死にしかねない」

 他党の動き次第では有権者の1票で「現職総理のクビ」を取ることさえ不可能ではないという。

 麻生氏は小選挙区制になって以来、9回連続大差で当選を重ねてきたが、長男で後継者の将豊氏(麻生商事社長)が昨年いっぱいで日本青年会議所会頭の任期を終え、地元では「次の総選挙で世代交代」とみられてきた。

 だが、本人はまだやる気らしい。

「麻生さんは自民党が弱っている時に引退するわけにはいかないという考えのようです。そうはいっても今年84歳になるし、地元でも早く将豊さんを国政にという声が強い。だから次の総選挙に出馬しても、1~2年後に任期途中で引退して息子に地盤を譲るつもりでは」(後援会関係者)

 地盤の私物化である。有権者が「世代交代」を掲げて麻生氏に引退を求め、バッジを外させるやり方も考えられる。

※週刊ポスト2024年5月3・10日号

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