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「帰宅後5分間」の使い方が勝負!【1】学習計画を立てる

プレジデントオンライン / 2014年11月22日 10時15分

帰宅後、なにより先に机に向かいましょう。

家庭学習がきちんとできる子とできない子、違いはどこか? 教育心理学の専門家に聞いたら、その差は意外に単純なことでした!

親御さんから「勉強しなさいと何度も言わないと、子供が机に向かわない」という相談をよくうけます。

実は、この悩みは簡単に解決できます。学校から帰ったらすぐに、その日の学習計画を立てる習慣を身に付けさせればいいのです。「それだけ?」と疑問に思うかもしれませんが、実際に大きな成果が上がっています。

この方法を小・中学生のお母さんに伝えて実践してもらったところ、約500人中、8割程度の子供が、親から「勉強しなさい」と言われるまでもなく、夕食後に自分から机に向かい、勉強を始めるようになりました。その後も、教育相談に訪れた大勢の親御さんに勧めたところ、「自分から勉強するようになった」という声を数多く聞いています。また、実践した中学では、学力テストの成績が上がったという話も聞きました。

人は自ら考えて計画を立てると、「早く終わらせたい」という心理が働きます。学習計画を立てる方法は、この心理を利用したものです。

一方、子供たちに「なぜ、すぐに勉強を始めないのか」と聞いたところ、「勉強しなければいけない気持ちはあるけれど、何をすればいいのか、なかなか決まらない」と答える子が大勢いました。つまり、漠然としたやる気はあるものの、すべきことが明確になっていないのを言い訳にして、おやつを食べたりゲームをしたりして、だらだらと時間だけが経っているようでした。大事なことは、すべき内容を明確にすることだったのです。

■最初の3分で学習計画を立てる

それでは、具体的なやり方について説明します。といっても、難しいことは何もありません。帰宅したら、何よりも先に学習計画を立てるだけですので、3分もあれば終わります。とりあえずおやつを食べてからなどとひと息ついてしまうと、気持ちが緩んで計画を考えるのすらおっくうになってしまいます。ですから着替えも後回しにして机に向かわせ、何を勉強するか書き出させましょう。

ポイントは、「国語は◯ページから◯ページまで、算数(数学)は◯ページから◯ページまで」というように、具体的に考えることです。何をすべきなのか、どこまでやればゴールに到達するのかを明確にすることは、子供のやる気を引き出すために重要です。

このとき、分量を多くし過ぎないよう注意してください。小学生くらいの子供が集中して勉強できる時間は20~25分程度なので、慣れないうちは1教科25分以内で一区切りがつく分量を設定するようにしましょう。

ただし、実際に勉強をするときは、小学生の場合、時間で区切ってしまうと焦って雑にすましてしまうことが多いので、時間で区切らず、計画した分量を終わるまでやらせます。中学生の場合は、ダラダラ勉強を続けることにならないよう、制限時間内に終わらせるようにしましょう。

また、子供の計画は好きな教科、得意な教科に偏る傾向があります。そのため、お子さんが小学生なら、最初のうちは親御さんも一緒に考えてやって、嫌いな教科も計画に含めるように誘導すれば、学習のムラもなくなります。

ただし、「○○をやりなさい」と押し付けてはいけません。あくまでも「何を」「どこまで」やるのかは、子供自身に考えさせてください。自分で決めたことだからこそ、やらなければならないという気持ちが芽生えてくるのです。

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金子 保
埼玉大学教育心理学研究室で助手を7年間務めた後、教育心理学の実践研究のため小学校教諭に。現在はさいたま市教育相談センター所長として、子供の問題行動やひきこもりなどの相談にあたる。著書は『成績アップの秘密は、帰宅後5分にあった!』『6歳までにしておきたい親子体験』ほか多数。

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(さいたま市教育相談センター所長 金子 保 八色祐次=構成)

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