いけいけドンドンANA HD社長の「野心的戦略」
プレジデントオンライン / 2016年6月28日 13時15分
昨春の社長就任時に「国際線を拡大したい。10年後には南米やアフリカなどにも路線網を広げたい」と意欲を示したのは、全日本空輸を傘下に持つANAホールディングスの片野坂真哉社長。2015年度は全日空の国際線利用者数が初めて日本航空を上回った。16年度も拡大方針を維持し、中国・武漢やメキシコシティなど5つの国際線を追加する。ベトナム航空に出資して共同運航を始めるほか、ミャンマーでも現地財閥と合弁で航空会社を設立した。今年1月、欧州エアバスの超大型旅客機「A380」の3機導入を発表。定価ベースだと3機合計で1500億円。スカイマークが11年に6機の購入契約を結び経営破綻する一因となった高額機だ。ANAは19年からハワイ路線に投入を計画している。
航空業界には「片野坂氏はアグレッシブで、いけいけドンドン」(幹部)との評もある。昨年1月には経営企画担当の副社長として、25年度の連結売上高を1.5倍の2兆5000億円にする長期戦略もまとめている。
野心的な拡大戦略の背景には、国の支援を受け劇的な復活を遂げた日本航空の存在もある。17年3月期の純利益見通しはANAの800億円に対し、日航は1920億円。公的資金の注入を受けた日航は競争で優位に立ちすぎないように新規路線や投資をこれまで制限されてきたが、来年度からそのくびきが解かれる。「ANAは日航が自由に動けない今年度までに、少しでも差を付けておきたいはず」(関係者)との指摘も。片野坂氏の手腕に注目が集まりそうだ。
----------
1955年生まれ。東大卒。79年全日本空輸入社。取締役、副社長などを経て2015年4月社長。
----------
(山下 守 AFLO=写真)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
大谷効果で…ド軍“13倍増”の増収「儲かっちゃってますね」 1015億円契約に納得の声
Full-Count / 2024年9月10日 7時45分
-
ド軍の広告収入は13倍増…1015億円男・大谷翔平が生み出す驚きの“経済効果”、米紙で紹介
Full-Count / 2024年9月9日 13時18分
-
飛行機の「座席指定」をするときは埋まっていたのに実際に搭乗するとガラガラ…どんなカラクリ?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月9日 3時0分
-
【国土交通省】羽田空港の国内線発着枠 見直しは延期へ
財界オンライン / 2024年9月2日 18時0分
-
76年ぶりにハワイで悲願の鉄道復活も「空気を運んでいる」!? 膨らむ事業費、空港や商業施設を結ぶ日は来るのか 連載『鉄道なにコレ!?』【第66回】
47NEWS / 2024年8月29日 10時0分
ランキング
-
1福井のブランド米「いちほまれ」の新米、昨年より価格6割高で店頭に…生産量は2000トン増の見通し
読売新聞 / 2024年9月22日 8時43分
-
2「無料のモノはもらわない」お金のマイルール 日々を健やかに過ごす「失敗を許容するお金」
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 9時0分
-
3「今買わないと後悔しますよ」 客を萎えさせる「店員の声かけ」はこれだ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 8時5分
-
4「三菱商事、伊藤忠、ゴールドマン・サックス」がずらり…偏差値55なのに就職実績"最強"の「地方マイナー大学」の秘密
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 10時15分
-
5「チープカシオ」なぜ人気? 安価だけではない、若者に支持される理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 7時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください