ミレニアム開発目標報告2015
PR TIMES / 2015年7月13日 13時28分
世界の貧困・飢餓の現状と、国連WFPの取り組み
1990年以降、開発分野においてどのような成果があったかをまとめた「ミレニアム開発目標報告2015」が発行されました。この25年間で、世界では2億人以上が飢餓から抜け出すことができ、飢餓人口の割合はおよそ半減しました。国連WFPは、飢餓のない世界を目指し取り組みを続けていきます。
[画像: http://prtimes.jp/i/9064/95/resize/d9064-95-804363-0.jpg ]
2000年、世界のリーダーたちは、貧困削減に多面的に取り組む幅広いビジョンを策定するため、国連に集結しました。そこで策定されたビジョンが、8つの目標からなるミレニアム開発目標(Millennium Development Goals, 略称MDGs)*です。MDGsは、人々の尊厳、平等と公平、世界から極度な貧困をなくす、という指針を支持するという国際社会の誓いでした。
*8つの目標とは、1.極度の貧困と飢餓の撲滅、2.普遍的な初等教育の達成、3.ジェンダー平等の推進と女性の地位向上、4.乳児死亡率の削減、5.妊産婦の健康の改善、6.HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病のまん延防止、7.環境の持続可能性の確保、8.開発のためのグローバルなパートナーシップの推進、です。
極度の貧困と飢餓の撲滅
MDGsの達成期限は、2015年の年末です。期限が近づく中、国際社会はどれだけ目標を達成できたかということに注目しています。MDGsの第1の目標は、極度の貧困と飢餓を撲滅することであり、具体的な数値目標の一つとして、1990年に比べて2015年までに飢餓人口の割合を半減させることを目指してきました。この記事では、私たちがこの目標をどれくらい達成できたかを見ていきたいと思います。
目標の達成状況
7月6日に発表されたMDGsの2015年の報告書によれば、1990年以降、2億人以上が飢餓から抜け出すことができ、MDGsはこれまでの歴史でもっとも成功した貧困削減の取り組みであったとされています。報告書は、第1の目標である貧困と飢餓の削減が高い成果を上げており、目標を設定することにより、多くの人々が貧困や飢餓から脱却できると述べています。MDGsの目標1「極度の貧困と飢餓の撲滅」に関しては、以下の通り、顕著な成果が達成されました。
極度の貧困状態に置かれている人々の人口は、1990年の19億人から2015年には8億3600万人まで、半分以下に減少しました。
開発途上国における栄養不足人口の割合は、1990-92年の23.3%から2014-16年の12.9%まで、およそ半減しました。人数としては1990年以降、2億1600万人減少しました。
世界中で5歳以下の子どもの4人に1人が発育阻害*の状態にありますが、状況は改善しつつあります。
所得下位20%の層の世帯の子どもたちは、所得上位20%の層の世帯の子どもたちと比べ、発育阻害に陥る確率が2倍以上高くなります。
5歳未満の低体重の子どもたちの割合は、1990年から2015年の間におよそ半減しました。しかし、5歳未満の子どもの7人に1人は、未だに低体重です。
*発育阻害は慢性的な栄養不良の症状で、年齢に対する実際の身長が十分かということから判断されます。
国連WFPとMDGsの関わり
国連WFPは、MDGsの第1目標(極度の貧困と飢餓の撲滅)を達成するため、母子の栄養支援(特に妊娠時から2歳までの乳幼児に対するものなど)、学校給食プログラム、女性を中心に据えた支援など、目標達成に直結する活動を通じて貢献してきました。
2015年の報告書では、第1目標において大きな前進があったことを強調していますが、飢餓を撲滅するためにはさらなる取り組みが必要です。この地球上の9人に1人は、いまだに十分な食糧を得られていません。紛争が貧困や飢餓の最大要因となっています。家を離れ、生きるすべを失った何千万人もの人々を助けるもっとも費用効果の高い方法は、紛争の解決でしょう。
私たちは、最も貧しく、弱い立場にいる人が取り残されることのないよう、より一層尽力していく必要があります。
未来に向けて
2000年に『国連ミレニアム宣言』で意欲的な目標が謳われ、世界は15年間、多大な努力をしてきました。MDGsにより弾みがついた今、国連は、各国政府や市民社会、その他のパートナーと協力し、持続可能な開発のための新しい長期的目標設定に向けて協議を重ねています。
世界には、飢餓をなくすための手段も知識もあります。そして、国連WFPは国際社会に、「飢餓ゼロ」の世界を実現するため努力を重ねるよう働きかけています。すべての人が、自分の能力を発揮する機会が与えられ、すべての人が、よりよい未来を享受できるように。
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