植物由来の原料を用いた「DNP EBオレフィンシート サフマーレ」バイオマス仕様を開発
PR TIMES / 2024年4月16日 11時45分
人にも環境にもやさしい建築材料で、サステナブルなより良い未来づくりに貢献
大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、マンションや各種施設等の室内ドアや収納・内装向けの化粧シート「DNP EBオレフィンシート サフマーレ」*1を展開しています。今回、生活者の環境意識が高まり、社会や企業等の環境配慮の取り組みが強化されるなか、表面コーティング層のコート剤に植物由来(バイオマス)原料を一部使用した「(同)サフマーレ」バイオマス仕様を開発しました。
この新製品にも、シート基材に塗布する各種機能性材料に電子線(Electron Beam:EB)を照射し、耐傷性・耐汚染性・加工性等を高めるDNP独自のEBコーティング技術*2を用いています。植物由来のバイオマス原料は、温室効果ガス(Green House Gas:GHG)のCO2が製造時等の“排出量”と植物生育時の“吸収量”で相殺すると想定できるため、環境負荷の低減につながるとともに、EBコーティングによって従来品と変わらない機能を実現することで長期間の使用に対応します。
[画像: https://prtimes.jp/i/69194/582/resize/d69194-582-5ba952d7bea22ca282f4-0.jpg ]
【「DNP EBオレフィンシート サフマーレ」バイオマス仕様開発の背景】
近年、気候変動などの課題に対して、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に向けた取り組みが世界全体で進展しています。そうした動きの中で、CO2排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの観点からも、植物由来のバイオマス原料への関心が高く、すでに軟包装(フィルムパッケージ)用インキや自治体のごみ袋等で活用が広がっています。
DNPは、グループを挙げて製品・サービスのサプライチェーン全体での気候変動対策に取り組み、GHG排出量の削減などに努めています。そうした中で、建築用の内装材では特に、耐久性・耐傷性などの機能を高めて長期的な使用を可能とすることが求められるため、こうした性能を保持したままバイオマス原料に切り替えることが課題となっていました。
この課題の解決に向けてDNPは今回、市場からの高い評価を長年獲得しているEBコーティング技術を応用・発展させることで、化粧シートの表面コート剤に植物由来のバイオマス原料を用いながら、従来の製品と同等の性能を実現しました。
【「DNP EBオレフィンシート サフマーレ」バイオマス仕様の特長】
新たな材料で環境配慮型製品を設計
EBテクノロジーを使った表面コーティング層のコート剤に使用するバイオマス成分の含有率(バイオマス度)を10%以上に設計しました。これにより、原料にバイオマスを使用した商品に付与される認証マーク「バイオマスマーク」を取得する予定です。
建具(ドア・戸)に使う化粧シートの意匠ニーズに対応
従来のオレフィン化粧シート「サフマーレ」シリーズと同様、木目・抽象柄といった高い意匠性とエンボス(凹凸)表現を実現しています。材料が変わっても意匠やエンボス表現に影響がないように設計しました。環境性能を高めながら、ハウスメーカーや建材メーカー等が求めるデザイン・意匠・表現を実現します。
耐久性・耐傷性等が高い製品シリーズ
植物由来のバイオマス原料を用いた場合、これまでは高い耐久性・耐傷性等を維持するのは難しいとされてきました。こうした課題に対して、今回のDNPの新製品は、EBコーティング技術によって、建装材に求められる高い耐傷性・耐久性等を実現しました。
カーボンアーク方式のサンシャインウェザーメーターによる耐候試験で、既存のサフマーレ製品同等の2,000時間の耐久性が確認できています。また、スチールウールでの耐傷試験でも、既存製品同等の20往復で著しい変化がないことを確認しています。
【今後の展開】
DNPは今後、表面コーティング層のコート剤だけではなく、化粧シートを構成する他の層でも、石化製品由来の原料からバイオマス由来のものに順次切り替えていきます。化粧シートのバイオマス度をさらに向上させた「DNP EBオレフィンシート サフマーレ」バイオマス仕様を製品化し、2024年度中の発売を目指します。今後、生活者の環境意識等がさらに高まる中、今まで以上に環境に配慮した製品を開発し、建装材メーカー等に提供して、カーボンニュートラルと持続可能な社会の実現に貢献していきます。
*1 サフマーレ(Safmalle): Safe(安全な・危険のない)とMalleability(適応性・順応性)という言葉を組み合わせたDNPの建材用オレフィンシートの総称。「環境・健康配慮」を意味する造語。DNPは、焼却しても有害なガスがほとんど発生しない環境配慮材料であるオレフィンの活用や、シックハウス症候群の原因とされる化学物質の不使用など、環境や健康に配慮した製品開発を推進しています。また、EB樹脂のバランス設計によって用途に合わせた機能を付与することで、Malleabilityを実現しています。
*2 EB(Electron Beam:電子線)コーティング : 塗工した樹脂を電子線の照射で硬化させる技術。ウレタンやUV樹脂をコーティングした製品に比べ、傷・汚れ・日光等に強く、高い耐久性と実用性、品質安定性を確保できます。製造工程での省エネルギー化やCO2排出量削減、無溶剤塗工も可能な環境対応技術です。
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに記載された製品の仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
『塗料が環境の歯車を回す』"手に触れるアイテムに関わる特殊塗料メーカー武蔵塗料が70%のバイオマス含有塗料で未来を描く
PR TIMES / 2024年4月11日 13時0分
-
持続可能性を追求する製品!SDGsへの関心の高まりを受け開発、PP(ポリプロピレン)素材向けの環境配慮型プライマー「VITA PANUCO PP EA-NVP81-」
PR TIMES / 2024年4月9日 18時15分
-
環境負荷や健康リスクを低減、良好な密着性を可能に!ナイロン・金属素材向けの植物由来プライマー【VITA PANUCO EA-NVA86-(ヴィータ パナコ)】を開発
PR TIMES / 2024年4月9日 16時45分
-
建築物の内・外装用アルミパネル「アートテック」のスパンドレルを販売開始
PR TIMES / 2024年4月6日 14時40分
-
地球環境への配慮と製品性能の両立を遂げた、次世代のエコ容器「ネイチャーシリーズ」2024年4月8日発売予定
@Press / 2024年4月3日 10時0分
ランキング
-
1Googleの「約束破り」が示す検索市場の"危うさ" ヤフーへの技術提供制限で公取委が初の処分
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 7時20分
-
2米スターバックス、3年ぶりの減収…中東での不買運動や北米の節約志向が重荷
読売新聞 / 2024年5月1日 22時24分
-
3GWの平均予算は「2万7857円」 過ごし方の3位「買い物」、2位「外食に行く」…「海外旅行」は1%
まいどなニュース / 2024年5月2日 7時50分
-
4円下落、一時158円台に迫る 介入観測後も円安止まらず
共同通信 / 2024年5月1日 18時30分
-
5観光業で働く人のためにも「GWは廃止すべき」 こう提言しても、何も変わらなかった理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月1日 6時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください