20nmの壁を突破したコスト競争力のある次世代マイコン向けプロセスを発表
PR TIMES / 2024年3月28日 10時15分
・最新技術に基づく初のSTM32マイコンを、2024年後半から特定顧客向けにサンプル提供を開始する予定
・18nm FD-SOI技術と組込み相変化メモリ(ePCM)により飛躍的な性能向上と低消費電力化を実現
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、次世代の組込みプロセッサの実現に向けて、18nm FD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレータ)技術および組込み相変化メモリ(ePCM)をベースにした先進的なプロセスを発表しました。STとSamsung Foundry社が共同開発したこの新しいプロセス技術は、組込みシステムの飛躍的な性能向上と低消費電力化および、メモリの大容量化とアナログ / デジタル・ペリフェラルの高集積化に貢献します。この最新技術をベースにした初のSTM32マイクロコントローラ(マイコン)は、2024年後半に特定顧客向けにサンプル出荷が開始され、2025年後半に量産が開始される予定です。
STのマイクロコントローラ・デジタルIC・RF製品グループ 社長であるRemi El-Ouazzaneは、次のようにコメントしています。「STは、半導体業界をリードするイノベータとして、車載ならびに航空宇宙アプリケーション向けのFD-SOIおよびPCM技術を先駆けて開発し、提供してきました。STは今回、次世代のSTM32マイコンを皮切りに新たなステップへと進み、これらの技術のメリットを産業アプリケーションの開発者に提供します。」
技術メリット
18nm FD-SOIおよびePCMは、現在使用されているSTの40nm組込み不揮発性メモリ(eNVM)技術に比べて、主要な性能指数が大幅に向上しています。
電力効率 (性能対電力比)が50%以上向上
不揮発性メモリ(NVM)の実装密度が2.5倍に向上し、オンチップ・メモリの大容量化を実現
AIやグラフィック・アクセラレータ、最先端のセキュリティおよび安全機能などのデジタル・ペリフェラルの集積度が3倍に向上
RFノイズが3dB改善され、ワイヤレス・マイコンのRF特性の向上を実現
STのFD-SOI + PCM技術は、3V動作でD/Aコンバータ、パワー・マネージメント、リセット・システム、クロック・ソースなどのアナログ機能への電源供給が可能で、20nm以下のプロセスでこの機能を実現している唯一の技術です。また、すでに車載アプリケーションで実績のある堅牢な高温動作、放射線耐性、データ保持機能により、要求の厳しい産業アプリケーションに求められる高い信頼性も提供します。
FD-SOIおよびPCMの詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STM32マイコンを使用する開発者およびユーザへのメリット
この技術を採用したマイコンは、革新的な高性能、低消費電力を実現します。大容量メモリは、エッジAI処理、マルチプロコトルRFスタック、OTA(Over-The-Air)アップデート、高度なセキュリティ機能に対するニーズの高まりに対応します。高性能および大容量メモリにより、現在マイクロプロセッサを使用している開発者に対して、より高集積でコスト効率に優れたマイコンというオプションを提供します。また、現在STの製品ポートフォリオが業界をけん引する超低消費電力デバイスの電力効率をさらに向上させることができます。
この技術を採用した初のマイコンは、最先端のArm(R) Cortex(R)-Mコアを搭載し、機械学習やデジタル信号処理アプリケーションの性能向上に貢献します。高速かつ柔軟性の高い外部メモリ・インタフェースや高度なグラフィック機能を搭載するとともに、数多くのアナログ / デジタル・ペリフェラルを集積しています。さらに、すでにSTの最新マイコンに導入されている認定取得済みの高度なセキュリティ機能も備えています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラル(スコープ1、2、および3の一部)の実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。
◆ お客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス(株)
マイクロコントローラ & デジタル製品グループ
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
TEL : 03-5783-8240
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
激しい動きの解析に最適なエッジAI対応慣性センサ・モジュールを発表
PR TIMES / 2024年4月26日 19時40分
-
業界初(※)の「アナデジ融合制御」電源、LogiCoA(TM)電源ソリューションの提供を開始
PR TIMES / 2024年4月23日 11時15分
-
コンスーマ / 産業機器の組込み非接触通信で優れた性能対コスト比を実現するNFCリーダライタICを発表
PR TIMES / 2024年4月11日 18時15分
-
ブランド保護強化に貢献する最先端のデジタル署名技術を実装したNFCタグICを発表
PR TIMES / 2024年4月10日 18時45分
-
エッジAI時代の到来が後押し、STマイクロが18nm FD-SOIをマイコンに適用する理由
マイナビニュース / 2024年4月5日 6時44分
ランキング
-
1日銀がこれほどまで円安を「無視」する3つの理由 「為替は管轄外」では、結局うまくいかない?
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 9時30分
-
224年度の企業倒産、1万件超か 原材料高、人手不足が収支圧迫
共同通信 / 2024年5月4日 15時30分
-
3相鉄線「屈指の閑散駅」ついに一新へ! 大幅イメチェン&新改札も 完成時期は?
乗りものニュース / 2024年5月4日 8時42分
-
4箱根にフロントもない「無人ホテル」開業 〝不便さ〟感じる? 記者が体験してみた
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年5月4日 18時38分
-
5過度な動き「ならす必要も」=円安、介入コメントせず―鈴木財務相
時事通信 / 2024年5月3日 23時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください