閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減などで生き残り懸けた苦闘続く―海外メディア
Record China / 2024年5月12日 15時0分
熱気があふれていた香港の商店は今や閑古鳥が鳴き、生き残りを懸けた苦闘が続いている。中国本土でのショッピングや海外からの観光客の激減といった悪条件が重なったためだ。写真は香港。
かつて熱気があふれていた香港の商店は今や閑古鳥が鳴き、生き残りを懸けた苦闘が続いている、とロイター通信が報じた。顧客の海外移住、中国本土でのショッピングや円安を利用した日本への旅行を選ぶ地元住民、海外からの観光客の激減といった悪条件が重なったためだ。
ロイター通信によると、香港ではコロナ禍終息後の経済回復が遅々として進まない。他国出身者の多くはこの地を離れ、観光客の数はコロナ前の水準とは比較にならないほど減少した。ここに来て、家賃の高騰と人手不足も追い討ちをかけている。
香港は昨年、コロナ禍終息を受け、中国本土との通行を再開した。香港観光委員会の記録によれば、2023年の大陸からの観光客はコロナ禍前の19年と比較して38.9%落ち込んだという。
大陸からの日帰り観光客による消費は23年に36.4%減少。19年の1人当たり平均2200香港ドル(約4万4000円)から、昨年の通行再開後は1400香港ドルにとどまった。
商店の経営者らはショッピングモールについて「死んだも同然」と表現する。人通りは少なく、店舗には「入居募集中」や「近日開店」という掲示が目立つ。
会計士部門から選出された立法会議員である黄俊碩氏は4月26日、立法会での報告で24年の第1四半期の登記抹消件数が昨年同期比で70%以上多い2万社以上に達したと明らかにした。
香港飲食関連産業協会の黄傑龍会長は公共放送の香港電台(RTHK)で、ここ1カ月で推定200~300軒の飲食店が廃業したと述べ、この傾向が続くとの見方を示した。
香港住民も地元の店から離れつつある。外食やエンターテインメントを求めて中国本土に行き、中国南部の都市、深センに足を運ぶ。その方が価格も安いしサービスもいいからだ。
野村証券の中国担当チーフエコノミストとして香港に拠点を置く陸挺氏は「香港住民の消費行動が北に向かうというのは、明確なトレンドになっている。週末には多くの香港人が深センに行って消費する」と語った。
ジャッキー・ユーさん(48)は10年以上前、香港で日本製品のギフトショップを開いた。当時、観光・ショッピングで名高い旺角地区は売店や飲食の屋台が並び、大勢の観光客が詰めかけていた。
実店舗を閉めてオンライン販売に移行するというユーさんは「胸が張り裂けるような決断を余儀なくされた」と語る。売れ残った文具や玩具を収納ボックスに詰めながら、ユーさんは「話をしようにも泣きたくなってしまう」と肩を落とした。(編集/日向)。
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