政務活動費の申請から交付までの流れ―なぜ不正は後を絶たないのか?
政治山 / 2016年9月21日 12時40分
富山県議2人、富山市議9人に続き、山形県議も辞職することとなった政務活動費の不正問題。議員の資質が問われるとともに制度を改善すべきとの声も聞かれますが、改めて政務活動費の申請から交付までの流れを確認しましょう。
政務活動費は、議員または会派が交付を申請し、首長(市長室部局など)から交付を受けます。その後、事業報告書や領収書を添えて政務活動費収支報告書を議長(議会事務局)に提出し、残余金があれば首長に返還します。
この収支報告書の提出の際には、議員または会派と議会事務局の間で、支出の可否について、往々にして申請と差し戻しが繰り返されます。一般企業に置き換えると、営業担当と経理担当の経費として認めるか認めないかの攻防のようなものでしょうか。
議員または会派で用いた活動費ですから、その報告内容と住民への説明責任は議会事務局が負うべきではありません。しかし、議会の運営と議員の議会活動をサポートするのは、議会事務局の重要な役割です。多くの議会事務局では、支出項目と内容について過去の事例や一般的な慣習から適切な助言をし、議員または会派が正しい収支報告書を提出できるように努めています。
政務活動費の不正支出の疑いについては、虚偽の報告という行為自体と、議会事務局のチェック機能が十分に働いているのかを、分けて考える必要があります。
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