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富山市議会、欠員10人でも解散しない現職の事情

政治山 / 2016年9月20日 12時40分

 政務活動費の不正受給で議員辞職が相次ぐ富山市議会(定数40)で、欠員が10人となり補欠選挙(補選)が行われる見込みです。次々と露見する不正の実態に、自民会派内では「市議会を自主解散し出直し選挙を」という声もありましたが、与野党それぞれの事情で解散は行われないようです。

市区町村議会で欠員が定数の6分の1を超えたら補選

 地方議会で欠員が生じた場合に補選を行う要件として、都道府県議会では「定員が複数の選挙区で2人以上の欠員が出た時、または定員が1人の選挙区で欠員が出た時」に、市区町村議会では「欠員が定数の6分の1を超えた時」に、50日以内に実施することが公職選挙法に定められています。

 富山市議会の場合、7人以上の欠員が出た場合、解散をしない限り補選をしなければなりません。

 9月21日の市議会本会議で6人(自民4、民進系2)の辞職が許可される見通しで、欠員は計10人(うち1人は県議転出)となります(2016年9月20日時点)。任期満了の6カ月以内に欠員が生じた場合、補選は行われませんが、来年4月23日で任期満了となる同市議会の場合、約1カ月の余裕があります。

白黒

補選も出直し選も選挙費用は大して変わらず

 報道では、市議10人の補選を行った場合の費用は約1億円といわれ、解散し出直し選を行った場合の費用約1億3000万円とさほど変わりません。補選で新たに10人が選ばれても半年後に再び市議選となりますが、出直し選であれば4年間は行われません。

 自民会派内では「自ら襟を正す姿勢を示す」「選挙費用を減らせる」と出直し選を支持する意見が大勢でしたが、厳しい世論の中での選挙戦を避けたい議員もいたのか、所属議員24人のうち6人は賛成しませんでした。

「解散すると問題追及ができない」

 議会が自主的に解散するには、議員数の4分の3以上が出席する本会議で、5分の4以上の同意が必要です。他会派の動向次第となりますが、公明や共産などは「解散すると問題追及ができなくなる」として否定しており、解散の話は急速にしぼみました。

 6月に市議報酬を月10万円増額する改正条例案が採決された際には、自民、公明と民政クラブ(民進系)による賛成多数で可決し、共産、社民が反対しました。市民からは改正条例の撤回を求める声が今も止みません。補選の投開票日は、富山県知事選と同じ10月23日が候補日として挙げられています。

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