イオン「トップバリュ」 MZ世代に向け新価値商品を続々投入 今期ブランド売上1兆円達成へ
食品新聞 / 2023年9月1日 15時20分
イオンは、プライベートブランド「トップバリュ」でトレンドの発信源であるMZ世代向けの新価値商品の投入を加速する。8月31日に同ブランドの「23年度 秋の新商品説明会」を開催。土谷美津子執行役副社長兼イオントップバリュ社長は「各プロジェクトから続々と期待通りの商品が仕上がってきている」と手応えを語った。今秋は世界の人気屋台ごはんを楽しめるチルドレディミールの新シリーズ、あえてアルコールを飲まない“ソバーキュリアス”にも対応した新感覚ドリンクなどを順次発売する。
23年度はメインの「トップバリュ」、オーガニック&ナチュラルの「トップバリュ グリーンアイ」、品質と価格にこだわった「トップバリュ ベストプライス」の3ブランド体系に絞って展開。上期(3~8月)の「トップバリュ」トータルの販売実績は前年比110%と伸長した。春の新商品は「トップバリュ もぐもぐ味わうスープ」シリーズや「同 プレミアム生ビール」などが好調。土谷副社長は「ブランド計で今期の販売目標1兆円(前期9千億円)は達成の見通し」。
新商品・リニューアル品の合計で上期は約1千200品目を投入。下期は同等以上に増やし、年間約2千500品目を計画する。イオントップバリュの高橋幹夫取締役商品開発本部長は「アイテム数は改廃を含めて実質1.1~1.2倍に増えるが、店頭でのボリューム感は従来並みを想定」。
■ワクワクする新商品を続々投入
秋の新商品はメインブランドの「トップバリュ」で重点的に投入する。タグラインは「さあ、ワクワクするほうへ!」。土谷副社長は「22年にイオントップバリュ社長に就任して以降、難しい課題も投げかけながら各プロジェクトチームで開発に取り組んできた。価値ある新商品が次々に発売されることがお客様のワクワクに一番つながる」と話す。
「トップバリュ おうちで楽しむCaféごはん」シリーズは、“徒歩0分のレストラン”をコンセプトにしたチルドレディミールの第2弾。電子レンジで温めてごはんにかけるだけで、世界の屋台で人気のメニューが完成する。タイ料理「ガパオ」「マッサマンカレー」、中華料理「四川風麻婆豆腐」、韓国料理「ユッケジャン」、台湾料理「ルーロー飯」など全11種類。価格は298~398円(税別、以下同)。
6月に2品を先行発売した「Nuts&Joy」シリーズより、「トップバリュ Magic Nuts(マジックナッツ)」を投入。ナッツを含む様々な食材を最適なサイズに粗く砕いてあり、サラダやデザートにふりかけると、栄養豊富で新感覚の美味しさが楽しめる。アイテムは「ザクザクビスとナッツのミックス」「スモークベーコン風味」など。198円。
新感覚ドリンク「トップバリュ クラフテル」は、アルコールをあえて飲まない“ソバーキュリアス”にも対応した商品。ネーミングは「クラフト」と「カクテル」を掛け合わせた造語。第1弾「19 Nineteen」シリーズとして、「クラフトコーラ By19 Nineteen」と「クラフトジンジャーエール By19 Nineteen」の2種を発売。大人でも子どもでもない19歳に寄り添うドリンクとして訴求する。270ml、350円。まずは販売業態やエリアを限定し、今秋にも異なるコンセプトで2シリーズを追加、来春に全国発売を予定する。
■31品目値下げ、生活防衛意識にも対応
一方、「ベストプライス」について、土谷副社長は「引き続き価格維持にありとあらゆる努力を行っていく。一部で原材料価格に落ち着きが見られることから、今秋は生活必需品のうち31品目を値下げする。お客様にとって何が本当に大切かを見極めることが重要。創意工夫を重ねて生活防衛意識の高まりにも応えていきたい」。
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