統一教会はカルトです。反社会的で、病原性が高い。カルトだから、伝染力が高くて、広まってしまった。そして、その正体がわからなくて、社会がワクチンを用意することができなかった。
ノーマルなキリスト教とカルトの区別がつかなかった。これが、統一教会が広まった理由だと思います。
キリスト教系のカルトに立ち向かうには、キリスト教の基礎知識が大事です。病気に立ち向かうのに、病理学が大事なのと同じです。カルトは、ウイルスの突起が変化して、危険なものになっているからです。
アメリカでは、人びとはキリスト教の基礎知識があります。そこで、ああ、あれはカルトだなとすぐわかります。
モルモン教は、出てきた当初は、カルトでした。ですから、ほかのキリスト教会とモメにモメた。モルモンの書とか、ジョゼフ・スミスが預言者だとか、言っていることがどう考えても突飛です。
それでもアメリカでモルモン教がある程度広がったのはなぜかと言えば、ふつうのキリスト教の教会に不満な人びとが一定の割合でいて、そういう人びとを仲間として迎えたからです。
モルモン教に加わって、初めて私は生きた心地がしました、という人びとが、ふつうの教会からやって来る。そういう人びとを集めて、拡大していく。
日本の場合、そもそもキリスト教があまり広まっていません。そこで、キリスト教に入るはずが、キリスト教系新宗教に入ってしまうという場合があります。統一教会の、キリスト教の部分に魅力を感じるのですね。