最近、とある週刊誌の取材で、「医師に嫌われないように、医師が出した薬や手術案について、角を立てずに断る方法はありますか」という質問を受けました。
残念ながら事を荒立てずにすむ方法はありません。そもそもほとんどの医師が自分の出した診断、考え方といったものを変えることはありませんから、患者が疑問に思ったり、こちらのほうが正しいと思ったりしても医師に忖度して何も言わなければ、軽くあしらわれてしまいがちです。角が立ってもいいから、『イヤだと思っている治療を押しつけるなら訴えるぞ』ぐらいの態度をとらないといけません。医師は訴えられると思ったとたんに態度を変えますよという話をしました。
同様に、患者さんやその家族で手術の費用とは別にお礼を渡そうとする人がいますが、これは医師からすれば「手術を失敗しても大丈夫な患者だな」と思われてしまうかもしれないので、それよりは自分の病気や薬のことを少し勉強して「失敗したら絶対訴えるぞ」といったオーラを出しておけば、医師からは嫌われるかもしれませんが、そのほうがよほど医師は手を抜かず治療をやってくれます。