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〈那須2遺体・出頭の男を逮捕〉「腕に刺青があってガタイがよかった」死体損壊で逮捕された男(25)は「アニキに頼まれて車や凶器を準備した」と供述。元サッカー少年で知人は「活発でいい子だったのに…」

集英社オンライン / 2024年4月21日 22時19分

〈焼けた2遺体・もう一人は妻?〉被害者と係争中の経営者が“宝島ロード”でのトラブルを告白。妻とは頻繁に小競り合い「営業妨害をうけた」「ですが、もちろん犯人は僕ではない」〉から続く

栃木県那須町の山林の河川敷で男女の他殺体が火をつけられて遺棄された事件で、栃木県警那須塩原署捜査本部は21日までに、埼玉県越谷市の建設業、平山綾拳容疑者(25)を死体損壊容疑で逮捕した。遺体発見の翌日に都内の交番に「栃木の事件に自分が関与しているかもしれない」と出頭しており、事情を聴いたところ「名前は言えないが、アニキに頼まれて車や凶器を準備した」などと供述したという。捜査本部は殺人・死体遺棄についても関与しているとみて、平山容疑者を厳しく追及している。

「裏の駐車場で警察官に囲まれていた」

事件は16日早朝、同町伊王野の林道脇の河川敷で男女の遺体が燃えているのが見つかったことで発覚。2人とも両手を結束バンドで縛られ、頭部をビニール袋と粘着テープでぐるぐる巻きにされ、仰向けにX字に重ねられていた。

男性は東京・上野で焼肉店など飲食店14店舗を経営する「サンエイ商事」(東京都台東区)社長の宝島龍太郎さん(55)と判明。女性は遺体の損傷が激しく身元の確認に至っていないが、行方不明の宝島さんの妻、A子さんとみられる。

司法解剖で死因は2人とも頸部圧迫による窒息死と判明、A子さんは頭部を骨折するなど生前に激しい暴行を受けた形跡があった。

宝島さんはJR上野駅から御徒町駅にかけた繁華街で焼肉店や居酒屋など14店舗を経営しており、ライバル店と日常的に客引きを巡ってトラブルが頻出していた。

夜間は自転車や徒歩で経営店舗を回って売上金回収などをしており、事件前日の15日午後9時15分ごろと同9時半ごろ、台東区内の防犯カメラに宝島さんとみられる男性が映っている姿が確認された。社会部デスクが解説する。

「午後9時15分ごろの映像はグレーの上着に黒いズボン姿の宝島さんが自転車を押して歩く姿が映っており、9時半の防犯カメラには自転車はなく、歩く後ろ姿だけが映っていた。自転車は付近で発見され、さらにその後、宝島さんがA子さんとみられる女性と車に乗り込む防犯カメラ映像も見つかった。

宝島さん夫妻は車で拉致監禁されたうえ殺害され、栃木県の現場まで運ばれて遺棄後に火をつけて損壊されたとみられます。遺棄現場には燃料を入れる携行缶も見つかっており、捜査本部は車や携行缶、殺害に使用された凶器などを平山容疑者が準備したとみて追及し、共犯の割り出しを急いでいます」

平山容疑者が住む埼玉県越谷市のアパートの近所の女性がこう証言する。

「17日の夜から近所に変な車が停まっていたので18日朝に警察に通報したら、実はその変な車が警察の捜査車両だったみたいです。そうこうしているうちに、アパートの2階に住んでいる若い男の人が、裏の駐車場で警察官に囲まれていて、その人の車がレッカーされていきました。黒いプリウスだったと思います。

その人が『平山』という名前だったことは、今日のニュースで初めて知りました。よく真っ赤なダウンを着ている人でした。引っ越して来たのは何ヶ月か前。半年は経っていないです。

当時、40~50代の上司っぽい人と20代くらいの若い人と一緒に後ろが平べったい2トントラックで来て、ほんの少しの荷物を下ろして引っ越し作業はあっという間に終わりました。上司っぽい人が『お前も頑張れよ』と言っていたのを覚えています」

クラブチームにもはいっていた元サッカー少年

その後の平山容疑者は、あまりアパートを出入りした様子がなかったが、彼女らしき金髪の若い女性が2回ほど訪ねてきたという。

「彼女っぽい子は、キャバ嬢風でしたね。『平山さん』は引っ越しの挨拶にも来なかったし、朝出て夜遅く帰ってくる感じ。食事でウーバーとか取ってるのも見たことないです。近所の業務用スーパーの袋を持っていたのを見たことはあるかな。

左腕全体に刺青があって、とにかくガタイがよかった。短髪で身長180センチ、体重80キロぐらい。雰囲気的に“やばい感じ”でした。レッカーされる前、最後に見たのは一週間ほど前で、そのときはゴルフバッグを持ってました」

平山容疑者が住んでいた部屋は3DKで、家賃6万7000円。一人で住むには広すぎるが、友人が訪ねてきて大騒ぎするようなことは一度もなく、昼も夜も全く物音がしなかったという。

近くに住む30代の男性はこう証言する。

「挨拶すれば返ってくるぐらいの関係でしたが、肩ぐらいまでの金髪の女性と一緒に部屋に入っていったことがあったので、夫婦なのかと思っていました。

今月に入ってから顔をあわせる機会が急に少なくなり、代わりに彼の部屋の前の廊下にウォーターサーバー用の水のボトルがどんどん届いて山積みになっていったので、不思議に思っていました」

平山容疑者は東京都江東区の出身。実家近くに住む男性は「小中学校時代は一緒にサッカーに打ち込んでいました。レギュラー入りしていたし活発でいい子だったという印象しかありません」と語り、中学の後輩の男性も「明るく誰とでも仲がよく、悪かった人たちとも仲良くしていましたが、平山さん自身が悪かったという印象はなかったですね。たしかサッカーも外部のクラブチームに入っていたと思います。ほんとサッカーのイメージしかないんですよ」と語った。

元サッカー少年が話す「アニキ」とは何者なのか? 捜査の進展が待たれる

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

〈那須・焼かれた2遺体〉「身元が判別できないほど頭や顔を殴打された」のはなぜか? 店舗トラブル緊迫の”宝島ロード“激怒動画を入手、遺体発見6日前にも警察トラブル〉へ続く

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