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ディズニーランドは「なぜ浦安にあるのか」“もう一つの候補地”が選ばれなかった、決定的な理由――仰天ニュース・大反響トップ10

日刊SPA! / 2024年3月28日 15時44分

ところで、TDLが忌避した富士山というアイコンだが、「その後のディズニーリゾートの開発において、実は富士山が無意識的に重要な役割を背負わされてきたのではないか」、と私は考えている。

◆日本側主導で作られた「東京ディズニーシー」

それは、東京ディズニーシー(以後、TDS)のことだ。TDLは、アメリカ側が主導して、アメリカのディズニーランドをそのまま移植するように作られた。実際TDLは、フロリダにあるディズニーランドの一つ、「マジック・キングダム」と非常に似たパークの構造をしている。

それに対してTDSは、そのパーク作りの多くを日本側が主導して行った。例えば、当初TDSのシンボルとして考えられていたのは「灯台」だったのだが、日本人にとって灯台はどこか物悲しい風景を思わせる、ということでこの案は却下される。

その代わりにシンボルとなったのは地球をモチーフにした「アクアスフィア」で、これは現在、ディズニーシーのエントランスを入ってすぐのところに置かれている。日本人の感性に合わせたパーク作りが行われたわけである。

◆中央に「富士山を思い起こさせる」火山が

そんな文脈を踏まえて見てみたいのは、ディズニーシーの中央にそびえている「プロメテウス火山」である。高さ51mにもなるこの擬似的な火山の姿を見て、私はどうしても富士山のことを思い出してしまう。

「TDLが拒否した富士山が、TDSに回帰してきているのではないか?」そんな妄想が私の頭をよぎるのだ。実際、プロメテウス火山について調べてみると、その山のモチーフはイタリアにあるヴェスヴィオ火山で、その火山の種類は成層火山というタイプ。

実はこれ、富士山と同じタイプの火山である。ディズニーランドとの比較で考えたときに「城」という人工のシンボルに対して、「山」という自然のシンボルを配置したのかもしれないが、ディズニーシー自体が日本人主体で作られたことを考えると、そもそも日本人が潜在的に持っていた「富士山」といったものへの思いが、このプロメテウス火山を作らせたのだとも思えてくる。

◆TDSについては意外と語られていないからこそ…

また、TDSと「外部の環境」という観点でいえば、TDSの内部からは外部の自然が見えるようになっているというのも有名な話である。TDSのテーマは「シー」と名前がついている通り、「海」であるが、園内の「ポートディスカバリー」というエリアからは、その外側に広がる東京湾を眺めることができる。

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