1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

“持ち家派”と“賃貸派”、将来損するのは…一級建築士が伝えたい「日本の住宅事情」にまつわる残酷な事実

日刊SPA! / 2024年4月30日 8時51分

別の言い方をすると、寿命が10~20年の「冷蔵庫」や「エアコン」のイメージに近い「耐久消費財」になるでしょう。

「持ち家・賃貸論争」における持ち家が耐久消費財だったとすれば、賃貸に軍配が挙がるのは確実です。

ここまでの内容では、家を購入することにデメリットしか感じられなくなっているかもしれません。しかし、メリットを得る方法はもちろん存在します。

◆「不動産の家」を手に入れるには

持ち家でメリットを得るためには、「耐久消費税の家」ではなく「不動産の家」を購入しなければなりません。

さて、「不動産の家」とは、どういったものなのでしょうか?

ポイントは2つあります。

1つ目は、「長期優良住宅レベルの家」を建てることです。

長期居優良住宅の基準は、数世帯にわたり住宅の構造躯体が使用できること。また、通常想定される維持管理条件下で、構造躯体の使用継続が少なくとも100年程度となる措置を取ることなどが挙げられます。

2つ目は、「不動産価値の下がらない場所」を選定することです。

借り手や買い手がつきやすく市街地であれば、不動産としての価値が保てますから、それなりの金額での売却が可能になります。

では、郊外の場合はどうなるのでしょうか?

一つ朗報があります。それは、インバウンド需要です。

地方であっても、簡易宿所や民泊などで家を貸し出せる時代になってきました。抵抗がなければの話ですが、仮に毎月10万円の住宅ローンを払っている家でも、場所によっては1泊2万円で月のうち5日貸し出せば元が取れます。

このように考え方次第では、持ち家派もデメリットばかりではないように思えてくるはずです。

◆「住宅ローンのほうがマシ」だから家を買っても…

「持ち家が得か?」「賃貸が得か?」の議論する際、「持ち家が不動産であればどうか?」という視点は不可欠です。

「どちらが得か?」という意識を優先しすぎると、住まい選びで失敗する可能性が高いです。

日本人が家を買う動機として1番多いのが、「家賃を払うくらいだったら住宅ローンのほうがマシ」というもの。

この動機がもとで家を手に入れたとしても、結局「毎月にローンの支払いでストレスがたまる家」にしかなりません。他の先進国の人からすると、消極的で守りに入った考えにしか見えないでしょうね。

◆「持ち家・賃貸論争」の最終的な結論は…

住まいへの投資は、望み通りのライフスタイルを手に入れるためにあります。

あなたの望むライフスタイルは何でしょうか?

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください