ジョシュ・バーネット25歳のプロレスデビュー戦 永田裕志のIWGPヘビー級王座に挑戦
東スポWEB / 2024年5月12日 10時24分
【昭和~平成スター列伝】元UFC世界ヘビー級王者で“青い目のケンシロウ”ことジョシュ・バーネット主宰のプロレスイベント「ブラッドスポーツ 武士道」が6月22日、両国国技館で開催される。ロープがなくKO、ギブアップ、レフェリーストップで決着する過激なルールだ。しかもバーネットはIWGP世界ヘビー級王者のジョン・モクスリー(AEW)とノンタイトルで激突。要注目の大会となる。
バーネットは2003年1月4日に永田裕志のIWGPヘビー級王座に挑戦した経験もあるが戴冠経験はないだけに「今回はIWGPがかかっているわけではないが、それを取りに行く心づもりで対戦したい。勝つのは簡単ではないと思うが、絶対にやっつけます」と燃えている。
その永田との対戦は東京ドームのメインで行われた。当時まだ25歳。総合格闘技を主戦場としていたバーネットにとってはプロレスデビュー戦だった。
「永田とバーネットの一騎打ちはプロレスと総合格闘技が融合したニュー・ストロングスタイルの誕生をもたらした。バーネットは組み合いから左ハイキック、ヒザ蹴り、飛びつき式逆十字で襲いかかる。飛びつき式カニバサミからヒザ十字、アームロック、キックを捕獲してのキャプチュードと波状攻撃は続く。しかし永田のコンピューターは死んでおらず、プロレスの受け身に慣れていないバーネットの弱点をついた攻撃へ出た。リストクラッチ式エクスプロイダーで脳天から落とすと、軽い脳しんとうを起こしたバーネットにカウンターの浴びせ蹴り一閃。一瞬、意識が飛んだ相手を強引に片エビ固めで押さえ込んで10分40秒、3カウントを奪ってV7に成功した」(抜粋)
地味だが異種格闘技戦の緊張感を持った好勝負だった。最終的にV10を果たした永田は後日「この一戦がターニングポイントになった。未知なる者と闘うプレッシャーが凄かった」と語っている。当時、現場責任者だった蝶野正洋は「まだ若い。年間契約を結んでウチで鍛えれば誰にも負けないチャンピオンになる」と絶賛した。
その後、バーネットはパンクラスでも王者となり、プロレスと並行して総合格闘技を続けた。日本のアニメとプロレスをこよなく愛するキャラクターで、ファンの支持も大きかった。今回のモクスリーとの一戦はまさに“異次元”の試合。名勝負に期待したい。
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