急進する「EVモーターズ・ジャパン」とは何者か 中国企業と提携でEVバスを作る北九州の注目株
東洋経済オンライン / 2023年12月19日 11時40分
福岡県北九州市若松区。この地は明治維新後、日本の近代化にともなう石炭の需要の急増で、筑豊炭鉱から陸路で運ばれる石炭の集積地となっていた場所だ。
【写真】大阪・関西万博にEVバスを納入予定。EVモーターズ・ジャパンの本社は北九州市にある
若松区によれば、筑豊炭鉱での出炭量は大正期に国内シェア50%以上を占めていたという。そのおかげで、海上交通の要である洞海湾の若松港周辺は栄えた。
そんな若松区に、2019年4月創業のEV関連ベンチャー「EVモーターズ・ジャパン」が本拠を置いている。社名で「ジャパン」と称しているが、海外メーカーの日本法人ではなく、日本企業である。
大阪・関西万博で100台以上が走行予定
EVモーターズ・ジャパンは、ジャパンモビリティショー2023(2023年10月26日~11月5日/一般公開は10月28日から)に出展。2025年開催予定の大阪・関西万博へ向け、大阪市高速電気軌道に約100台納入するというEV(BEV)のバスを展示し、報道陣や来場者の注目を集めた。
だが、EVモーターズ・ジャパンが北九州の企業であり、在京メディアがその実態を紹介する機会はあまり多くない印象がある。
そこで今回、北九州市若松区にあるEVモーターズ・ジャパン本社を訪問し、創業者で代表取締役・CTO(チーフテクニカルオフィサー)の佐藤裕之氏を訪ねた。
まずは、設立の経緯から振り返ってもらった。
同社のホームページには、「私たちは30年以上にわたり、リチウムイオン電池の充放電応用システム開発のトップランナーとして、世界のリチウムイオン電池の安全を日本の技術で支えてきた」とある。この「30年以上の経験」とは具体的にどういうことなのか。
佐藤氏は、総合エンジニアリング企業勤務時代の1987年から、リチウムイオン電池に「化学屋ではなく電気(制御)屋として関わってきた」という。
国内大手電機メーカー向けなど、さまざまな案件に携わってきたとのことだ。具体的には、「活性化工程」における「充放電効果」に関する研究開発で、「充電・放電の双方向に対応するインバータや、それに伴うモーター制御などを専門としてきた」と話す。
2009年には、自ら充放電装置のメーカーを設立し、中国市場においても、中国の主要EVバスメーカーなど、中国の自動車産業やEV産業の創世記から深く係わってきたという。
なぜ、中国企業と連携してEVバスを?
では、EVモーターズ・ジャパンが、バスなど商用EVに特化するビジネスモデルとなったのはなぜだろうか。
この記事に関連するニュース
-
「2024バステクフォーラム」にて6.99m小型コミュニティEVバスを出展いたしました
PR TIMES / 2024年5月24日 11時15分
-
ホンダ、今夏発売予定のFCEVが来場者の注目の的に…人とくるまのテクノロジー展 2024
レスポンス / 2024年5月23日 16時20分
-
EVモーターズのEVトラック「E2」を実車確認! 発売は2024年度中? 価格は?
マイナビニュース / 2024年5月16日 11時30分
-
EVモーターズジャパン、小型コミュニティEVバス出展へ…2024 バステクフォーラム
レスポンス / 2024年4月29日 9時0分
-
住友化学株式会社様へ中型観光EVバスを1台納車いたしました
PR TIMES / 2024年4月26日 23時40分
ランキング
-
1「こっちが軽自動車だからって」あおり運転してきた相手に訪れた“まさかの展開”。暴走族が登場し…
日刊SPA! / 2024年5月24日 8時54分
-
2無印良品のバウムが「不揃い」な理由は? “揃ったバウム”も売っていますか?【元無印社員が解説】
オールアバウト / 2024年5月24日 21時25分
-
3「退職金2,800万円」「貯金4,000万円」60歳定年退職のサラリーマン夫、花束を抱えて家路…自宅で待っていた妻の「衝撃のひと言」に戦慄
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月25日 7時15分
-
4現預金250万円・月の年金4万7540円「やっぱりお金が足りない」受給年齢を繰り上げた60歳男性のリアルな年金生活
オールアバウト / 2024年5月24日 20時5分
-
5「車内で下向いててゲー…」が急増? 深刻化する“クルマ酔い”防ぐ新シートとは 今すぐ実践できる対策も!
乗りものニュース / 2024年5月25日 16時12分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください