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「休みすぎ」「体臭が不快」、部下の苦情どう対応 1on1の面談で使う業務改善ツールは白紙1枚

東洋経済オンライン / 2023年12月22日 16時0分

問題のある部下への対応方法はケースバイケースです(写真:Fast&Slow/PIXTA)

部下の性格や態度、はたまた体臭といった衛生的な問題で業務に支障が出ていることを確認したとき、マネジャーにはどのような対応が求められるでしょうか。また、1対1の面談で、部下に業務改善を上手に促す方法はあるでしょうか。

ローレン・B・ベルカー氏らの著書『マネジャーの全仕事 いつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識』から一部を抜粋、編集してお届けします。

“最高の部下”だったはずなのに

時間の使い方の問題で懲戒免職になった部下の事例を順を追って見ていこう。とても難しい状況だが、似たような状況は起こりうる。

【図表で確認】「マネジメント」と「リーダーシップ」、その違いは?

あなたはコンサルティング会社に勤務しており、直属の部下のケリーは経営者へのコーチングを担当していた。

顧客のオフィスを訪問して、上級役員へのマンツーマンのコーチング、マネジメント能力向上の支援、プロジェクト遂行のアドバイスなどをするのが仕事だ。

顧客からの評価は常に上々で、引っ張りだこだった。あなたにとっても、最高の部下のひとりだった。

だが、状況は一変する。継続顧客からのケリーの評価が下がったのだ。新規顧客も同様だ。ケリーはかつては5分か10分の休憩を取っていたが、ランチ以外に1時間の休憩を1日に何度もとるようになったという。

数週間にわたってこうした苦情が相次いだため、ケリーを呼び出して、苦情について話すことにした。

「クライアントである経営者を放置していなくなるなんて、あなた自身もうちの会社もプロフェッショナルではないと思われてしまうよ。

相手はあなたのコーチングを受けるために多額の費用を出している。しかも忙しい経営者がわざわざスケジュールをあけて待ってくれているんだよ」と伝えた。

ケリーは「そんなに長い休憩をとっているはずはない」ときっぱり否定した。

あなたは、仕事関連だろうがプライベートだろうが、ケリーの抱えている問題が解決できればと、何とか話し合おうと頑張ったが、ケリーは「私は完璧にやっている、そんな長時間の休憩などとっていない」と言い張った。

そこであなたは行動計画を立てた。クライアントに5分か10分の休憩を申し出る際(ケリーは喫煙者だ)には、時計を見て、今の時間と戻る時間を伝えるようにさせたのだ。

これで解決だと思うだろう。そうはいかなかった。顧客からの苦情は続いた。そこで何度もケリーと話し合ったが、何も好転しない。会社の経費で外部カウンセラーを利用することも提案したが、拒絶された。

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