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中学受験で躍進する中国人「裏SAPIX」の驚愕実態 一部の校舎では25%を占めるほど大きな存在感

東洋経済オンライン / 2023年12月23日 7時30分

SAPIXに子供を通わせる在日中国人は、ネット上に「裏SAPIX」とも呼ぶべき情報交換のシステムを構築している(写真:編集部撮影)

年々激しさを増す中学受験に、新たなプレイヤーが目立つようになった。中国にルーツを持つ子供たちである。それを象徴するのが、首都圏で中学受験をリードする存在である大手塾、SAPIXでの躍進ぶりだ。

【画像で見る】「4年生で取った複数の『学年1位』の記念に」と題し中国人保護者がSNSに投稿したSAPIXでの驚異的な好成績

SAPIXは首都圏における中学受験の4大塾(SAPIX、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研)の中でも、難関校の合格者数で群を抜いている。単に問題を解くというよりは、思考力を高める独自のカリキュラムで定評があり、定期的に組分けテストを行うスパルタ教育で知られる。

300人を超える中国人が在籍

2022年度までSAPIXに娘を通わせていた世田谷区在住の中国人ママ、黄さん(仮名)に話を聞こう。「当時SAPIXには一学年あたり6000人を超える生徒がいて、そのうちの300〜400人は中国人でした。最上位のアルファクラスにいたことがある中国人生徒も、私が知る限り60人ほどいます」。

なぜ、そんなことがわかるのか。実は、子供をSAPIXに通わせる中国人保護者によるWeChat(中国版LINEといわれるSNS)グループがあり、そこに掲載されたSAPIXのテスト結果を黄さんが独自に集計したのだ。

中国版インスタグラムと呼ばれるSNSの「小紅書」には、SAPIXの成績優秀者表彰状と成績表が数多く投稿されていて、総合100位以内の生徒もちらほらいる。

中には総合成績で「6729人中2位」の生徒もいる。保護者の母語が日本語ではないことを考えれば、驚くべき成績である。

日本に住む中国人は増加する一方だ。今年6月末時点で、在留中国人は約79万人にまで増加し、日本で最大の外国人コミュニティを形成している。その子女が中学受験に殺到する背景としては、1990年代以降に増加した中国人留学生が家族を形成し、その子どもが受験期に入ってきたことが挙げられる。

長女はSAPIXに通わせることに成功

1990年代末に来日した黄さんもその一人だ。出身は日本と歴史的な結びつきの強い東北地方の遼寧省だ。同じく日本に留学に来ていた河南省出身の男性と結婚した。

黄さんには苦い記憶がある。いまは高校生になっている長男が小学校時代にSAPIXの入塾試験に不合格だったのだ。小学校高学年ともなると入塾テストの難易度が上がり、SAPIXには入りにくいということを知らなかったためだ。

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