国民民主・玉木氏「トリガー」協議離脱の"裏側" 狂った"計算"、「自民の使い捨て」で野党でも孤立化
東洋経済オンライン / 2024年2月17日 8時0分
ただ、今回の玉木氏主導の協議離脱劇について、昨年末、玉木氏との路線対立から国民民主を離党し、「教育無償化を実現する会」という新党を結成した前原誠司前国民民主代表代行は、翌8日の記者会見で「玉木代表は何らかのけじめが必要だ」と皮肉るとともに、「自民党にすり寄っても相手にされなかった。(政治的に)非常識だったということ」と批判した。
「考え方を改め」との岡田発言にも反発
こうした経過を受けて、国民民主は12日、東京都内に所属国会議員と支持者約350人を集めて開いた定期党大会で「政策本位で協力できる政党とは与野党を問わず連携するが、『正直な政治』が大前提」とする2024年度活動方針を決定。ただ、玉木氏はあいさつで「裏金問題は政治への信頼を根底から揺るがす大問題」と厳しく批判するなど、これまでの与党寄りの姿勢を事実上修正してみせた。
これに先立ち岡田・立憲民主幹事長は10日、国民民主の路線転換について「考え方を改め、野党がまとまっていくべきだと考えるなら、懐深く対応していきたい」と国民との連携に意欲を示した。ただ、玉木氏は12日の定期党大会後の記者会見で、岡田氏の「考えを改めるなら」との発言について「(岡田発言で)ますます(連携は)難しくなる。わが党の中にも思いがあるということに、もう少し理解と配慮をいただきたい」と不快感を示した。
そのうえで玉木氏は、立憲と国民の合流の可能性について「安全保障やエネルギー、憲法などの基本的政策について一致できる政党があれば、『連立』は可能だが、現在の立憲民主はそれを満たしていない」と指摘し、「今、ともに政権を担う政党とは考えていない。一致させるために議論する用意はあるが、そういう話は来ない」と突き放した。
そもそも、玉木氏は与党との協議離脱を決断した6日、立憲幹部に4月の衆参統一補選での連携を持ち掛け、両党は14日にも党首会談を行うべく調整に入ったが、10日の「岡田発言」への国民民主の反発で頓挫し、玉木氏は13日の泉健太・立憲代表との電話会談で協議見合わせの意向を伝えたとされる。その際玉木氏は、国民民主がトリガー発動に必要な法案を日本維新の会と共同提出した経緯を踏まえ、立憲との協議先行に否定的態度も示したという。
立憲・国民との3党連携は「ナンセンス」と維新
こうした経緯から玉木氏は14日、立憲、維新との連携について「3党で何らかの形で議論したり会ったりすることは否定しない」として、今後は3野党連携を模索する考えも示した。ただ、馬場伸幸・維新代表は15日、「トリガー条項」発動で泉氏から協議呼びかけがあったことを明らかにしたうえで、「今さら、(立憲、国民、維新の)3党で与党側に(トリガー条項発動要求を)突き付けていくのは、非常にナンセンス」と3党連携を全否定した。
この記事に関連するニュース
-
合意急げば「同じ穴のむじな」=野党、規正法巡り公明けん制
時事通信 / 2024年5月28日 19時17分
-
静岡知事選も「自民敗北」、麻生政権末期と共通点 支持率低迷、総裁選に向け"岸田離れ"も拡大
東洋経済オンライン / 2024年5月28日 8時30分
-
裏金事件再発防止の法改正で「与党内対立」の混乱 自民独自案にも批判噴出、会期内成立に暗雲
東洋経済オンライン / 2024年5月21日 8時30分
-
なぜ自民も、維新も、小池氏も勝てなかったのか…衆院3補選が示す「自民にすり寄る野党勢力」の終わり
プレジデントオンライン / 2024年5月2日 17時45分
-
自民「全敗」でも岸田首相"会期末解散"を狙う事情 「絶体絶命のピンチ」に追い込まれつつあるが…
東洋経済オンライン / 2024年5月1日 8時40分
ランキング
-
1中国電力に16億5594万円の課徴金、電気料金を不当表示…制度導入以降最高額
読売新聞 / 2024年5月28日 23時12分
-
2「LUMIX」製品サイトの画像、ストックフォト使用に批判 パナソニックは謝罪「誤解を与える画像使用だった」
J-CASTニュース / 2024年5月28日 19時7分
-
3ダイソーの天井が落下 客ら3人が軽いけが 岐阜・関
毎日新聞 / 2024年5月28日 22時16分
-
4都知事選「小池VS蓮舫」の"頂上決戦"という大勝負 女性総理候補が激突「200万票台の競り合い」に
東洋経済オンライン / 2024年5月29日 7時50分
-
5帰宅後、短時間で事件に巻き込まれたか 大津・経営者殺害
毎日新聞 / 2024年5月28日 20時25分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください