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ダメ上司ほど「報連相しない新人」に悩まされる訳 新入社員を迎えるなら知っておきたい「法則」

東洋経済オンライン / 2024年4月4日 6時50分

いかがでしょうか。「ガッツリやりました」よりもグッと良くなったとわかると思います。

しかし、この報告スタイルで「OK」と指導してしまうと、とにかく数字をたくさん用意し、それを羅列した内容で話すことが良いと勘違いしてしまうかもしれません。

「報・連・相」とは数字を伝える営みではありません。数字で伝える営みなのです。

ポイントは「情報→数字→情報」

そこで、即戦力に育成するためにもうワンステップ進めます。具体的には、「情報→数字→情報」の順で報告、連絡、相談をするよう指導してください。

私はこの「報・連・相」の方法を、情報で数字をサンドイッチ状態にする、「サンドイッチの法則」と表現しています。

詳しく説明します。まず、最初の「情報」では相手へのメッセージや結論のようなものを端的に述べます。いわゆる結論ファーストの考え方です。

しかし単に結論だけ述べて終わってしまうと、相手は「なんで?」「本当に?」「具体的には?」という疑問が生じます。ビジネスシーンではその疑問を解消するためにはたいてい具体的な数字が求められるものです。

そして最後に、補足や余談、あるいは相談事項などを述べるようにします。

まとめると、次のようになります。

情報 (主たるメッセージ)

数字 (根拠、エビデンス、具体化)

情報 (補足、余談、相談など)

「サンドイッチの法則」に合わせて先の例を修正すると、

「資料作成に注力した1日でした。具体的には、所要時間としておよそ5時間。それぞれの進捗率はA案件が50%でB案件は90%。A案件は2日後、B案件は明日の午前中に完了予定です。なお、A案件については少し悩んでいる箇所があるので、もし可能でしたらいまここでご相談したいのですがいかがでしょうか」

となります。先ほどよりもはるかに良くなったと感じるはずです。

このように、数字を情報でサンドイッチする、サンドイッチの法則を活用することでビジネスにおけるコミュニケーションの質が劇的に改善されます。

新入社員の戦力化は、上司の指導力で決まる

重要なのはこれを徹底させることです。できれば4月など初期の段階で訓練させることをおすすめします。

もしこの型でのコミュニケーションになっていなければ、先輩や上司は「サンドイッチになっていないよ」と愛を込めて指導をしてあげてください。逆に適切なコミュニケーションができたときは(恥ずかしがらずに)ほめてあげてください。

そんなちょっとしたことで意欲が湧いたり、明日も会社に来て頑張ってみようと思えたり、この先輩からもっと学んでみたいと思うものです。

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