「マッチングアプリ婚」を後押しする、陰の立役者 ペアーズの「質」は、どのように作り出されるか
東洋経済オンライン / 2024年4月17日 11時0分
マッチングのしやすさの先にある、マッチングの質をAIで追求することで、より関係が長く続き、結婚に結びつく人とのマッチングを作り出そうと考えました」
マッチングの質をいかにAIで発見するか
では、マッチングの質は、AIでどのように作り出されるのか。奥村さんはペアーズを使っていく中で、「自分の好みの言語化」という行動変容を起こすことで、マッチングの質の根本的な向上と、レコメンドの確度の高さを作り出そうとしています。
「消費行動は日々の買い物でモノの良しあしや自分の好みを判断するための、十分な経験が蓄積されます。しかし恋愛は、そもそも経験できる交際経験が消費行動よりも少ないので、自分の好みをはっきり自覚するほどの判断軸が、蓄積されない可能性に気づきました。
かつ、普遍的に、こういう男性とこういう女性の相性が良いという定番パターンのようなものもあまり意味のある結果にはつながりません。やはり恋愛は個別な体験で、分布の平均値や流行だけ見ていると、多くの人は見誤ることになります」
そこでAIがユーザー1人ひとりを詳しく知ることが重要になってくる。どういう人なのか、どんな好みなのか、行動パターン、価値観、良いと思う人柄などを、ユーザーに言語化を伴いながら、教えてもらう。
そのうえで、お互いの情報がスレ違わない相手同士をオススメしてマッチングする。ペアーズのAIマッチングでは、このようなことが気遣われているのだ。その精度を高めるためには、ペアーズ上でたくさん行動すること。AIに自分のことをよく知ってもらうことが、ミスマッチを防ぐ手立てになっている。
長大なカスタマージャーニー
ペアーズを通じて結婚した人(ペアーズ婚)は、日本の2023年の婚姻の約10%を占める、重要な結婚相手との出会いの手段に成長している。
ペアーズは、マッチするカップルの数ではなく、成婚率を重視している。100件マッチしても、付き合うのは1人で、結婚するのも1人であることから、マッチ数が多いことに価値がないのだ。だからこそ、マチパでマッチングの質を追求する戦略になる。
顧客がサービスを知り、使い始める過程を描くビジネスフレームワーク「カスタマージャーニー」は、現在多くのサービスの開発やプロモーションに用いられている。
ペアーズでは、結婚してサービスを使い終わるところまでが、カスタマージャーニーとして描かれているという。これは、カスタマージャーニーとしては非常に長期間にわたるもので、まだまだ変数となる要素は多い。
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