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日本企業から「職場の問題」が消えない根本原因 真の解決がほしいなら組織論より戦略論に学べ

東洋経済オンライン / 2024年5月1日 8時50分

倣うべきはグローバルスタンダード?

 ベルリンの壁が1989年秋に崩壊して以来、世界経済の一体化が大きく進展しました。そこから、何でもグローバルスタンダードに倣えという掛け声が飛び交うようになっています。

マネジメントのプラクティスも、経営の戦略も、例外ではありません。

スタンダードを主導するのは、アメリカ、EU、そして中国です。ほかはいざ知らず、経営戦略で彼らに追随すると、日本のような小国には自殺行為となってしまいます。

規模を背景とする強者の戦略に対して、弱者の戦略は区別して考える必要があるのです。そこに、「グローバルスタンダード」とは異なる新たな戦略論を興すスペースが横たわっています。

戦略のための独習のすすめ

本書は、自社の問題を解きたいと願う実務家に向けた独習用の教科書です。

戦略の教科書は何冊も出ていますが、20代の学生に向けたものばかりなので、類書は1冊たりと見当たりません。

経営者の経験談は面白くても体系的ではないため、応用が利かないところに難があります。

コンサルタントの指南書もテーマ別に断片を切り出してくるので、「これも戦略、あれも戦略」となりがちです。

全体を効率よく俯瞰しようと思えば、体系的な座学に勝るものはありません。

この本は、将棋用語で言うところの「手(選択肢)」の広さに戦略の難しさがあることを認識したうえで、「これが戦略」という全体像を論じ切ります。

独習を勧めるのは、1 人で考え抜く習慣を身につけるためです。

経営者になると、自分の思考の一部を漏らすだけで周囲が右往左往するため、安易に相談などできません。経営者の候補生は、1人で考える癖を身につけるべきでしょう。

三品 和広:神戸大学大学院教授

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