新NISA「二刀流」戦略で狙う"10年後"の資産形成 「1800万円の投資枠」をフルに活用しつづける
東洋経済オンライン / 2024年5月15日 9時40分
今年1月から始まった新NISAですが、MBA保有の経営者でYouTuberとしても活動する上岡正明氏は、「本当に腑に落ちたうえで積み立て投資を選んでいる人は意外と多くない」と指摘します。独自にあみだした「二刀流」戦略で日本の個別株を推奨する上岡氏が、新NISAの実像と攻略法を解説します。
*本稿は上岡氏の著書『日本株で新NISA完全勝利 働きながら投資で6億円資産を増やした 僕のシナリオ』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
まずは「つみたて投資枠」を死守しよう
インデックスファンドの積み立ては決して万能ではありません。そこで、私がおすすめするのは「二刀流」戦略です。どういった戦略なのか、具体的に見ていきましょう。
【グラフで見る】10年間の「二刀流」投資が生み出す驚きの総資産額
まず、生涯投資枠1800万円のうち、600万円をつみたて投資枠に割り振ります。本当は1800万円すべてを成長投資枠、つまり個別株投資に充てたいところですが、残念ながら成長投資枠には1200万円という上限があります。
ここは意外と見落としがちなので、注意していただきたいと思います。1800万円すべてを個別株投資に使えると勘違いしていると、あとから計画が大幅に狂ってしまいます。
毎月の積み立て額は、5万円としておきます。個別株投資は少額から始めることをおすすめしますが、積み立て投資はある程度の額を入れていかないと、最大の武器である複利が効きません。
投資する商品は以下の2つ。それぞれ半分ずつ、2万5000円ぶん買っていきます。
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
「どちらが将来、より大きなリターンを得られるか?」という議論にはキリがありませんし、結果は誰にもわかりませんので、「迷ったら半分ずつ買っておく」でいいのです。
月5万円ずつ積み立てていくと、1年で60万円、10年で600万円に到達します。利回りをオルカン5%、S&P500を7%で計算した場合、運用益を加えた10年後の資産は819万円になります。
その後は、新規の積み立ては行わず、「ほったらかし」で運用していきます。このころには複利効果が効いてくるので、30年後には2711万円になっている見込みです。
個別株を組み合わせると5年後でいくらに?
ここからが、「二刀流」戦略の本領発揮です。残りの1200万円の枠を、成長投資枠に割り振ります。
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