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「老齢一人暮らしの母」知らぬ間にゴミ屋敷の衝撃 2年ぶりに入った実家はゴミや虫で溢れていた

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 12時0分

90代の母はゴミ屋敷になった自宅のことだけでなく、自身の体調が悪化していることも家族に黙っていたという(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

実家に35年間、一人で暮らす90代の母。父の月命日に子どもたちが家を訪れると、部屋に母の姿はなかった。そして、いつも入れようとしなかった部屋のドアを開けると、そこはゴミ屋敷となっていたーー。

本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。

ゴミ屋敷の片付け・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)を営み、YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信する二見文直社長に、「高齢者の孤独」によって引き起こされるゴミ屋敷の全容を聞いた。

動画:ショック「母親がこんな生活していたなんて」わずか3カ月で手が付けられない

キッチンに放置されたままのヨーグルト

関西地方の一軒家に住む90代の女性は、35年前に夫と死別して以来、ずっと一人暮らしをしていた。その家の1階は、かつて夫婦で商売を営んでいた店舗スペースとなっている。しかし、すでに暖簾を下ろし、今は不用品が詰め込まれた段ボールや衣装ケースが置かれているだけだ。

【写真を全部見る】「ゴミ屋敷になった実家」の片付け前と片付けた後

2階は居住スペースになっている。寝室とキッチン、トイレ、洗面、シャワールームもあり、生活は主にここだけで済ませていたようである。3階にはハンガーラックがひとつと多少の荷物が残っているが、やはり生活をしていた痕跡はない。

【画像】母が頑なに入れてくれなかった実家…衝撃のゴミ屋敷に。片付け後はスッキリ生まれ変わった!(24枚)

今回の依頼者である2人の子ども(長女・長男)が久しぶりにその部屋に足を踏み入れたとき、「母がこんな生活をしていたなんて」とショックを受けるほどに荒れていた。

すでに2人の手によってある程度片付けが済んではいるものの、今でもキッチンには飲みかけの飲料や食べかけのヨーグルトが放置されたままで虫が湧いている。ベランダに出ると、枯れた植物が雨ざらしになったままだ。トイレはカメラでは映すことができないほどに汚れきっていた。

母がだいぶ高齢になったということで、家は子どもたちで2年前にリフォームをしている。その際、荷物も減らし部屋はほぼまっさらの状態になったはずだった。

3人には父の月命日に集まって顔を合わせる習慣があった。ただ、2年前から母は子どもたちですら2階には上がらせてくれなかったという。そして、いつものように月命日に家に迎えに行くと母の姿がない。母はスーパーマーケットに買い物へ行った先で倒れ、救急車で病院に運ばれていた。

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