アリも活動開始! アリ対策で知っておきたい「2:6:2の法則」とは?
ウェザーニュース / 2024年4月30日 10時30分
春が本格化してから生き物の活動も活発になってきています。アリも見かけるようになりましたが、退治したつもりでも気づけば再び現れてくるのでやっかいです。
そこには、『2:6:2の法則』があるといいます。虫ケア用品最大手のアース製薬に詳しく教えていただきます。
親しみがあってもやっかいなのがアリ
家の外では健気でほほえましく感じる光景でも、家のなかでは困るのがアリの行列です。
「アリは屋内に侵入してくると、砂糖やお菓子や食品など餌になるものに集まってきます。そして、人間に噛みつくこともあるのでやっかいです。
屋内で大量に見かけると慌ててしまいますので、家のなかには出没してほしくないものですね。よく見かける黒いアリは、アミメアリやオオズアリなどいくつかの種類があります」
アリの2:6:2の法則とは?
なぜ、一度家のなかでアリを発見すると、次々と現れるようになるのでしょうか。
「アリの生態は様々ですが、基本的には、1つの巣に女王アリが1匹いて、女王アリを中心に集団で生活しています。
女王アリは、春から初夏にかけて卵を産み続けます。夏にはオスとメスの羽アリが羽化して結婚飛行に出かけ(6月以降)、新たな場所に巣を作るのが特徴です。
アリは社会性を持った昆虫で、女王アリを中心に全てのアリが役割を持って集団で生活しています。そして、化学物質(フェロモン)で仲間と情報交換をし、エサの場所や危険を知らせているのです」
アリの“働き方”には、面白い法則があるといいます。
「『2:6:2の法則』と呼ばれています。アリのコロニー全体を100とした場合、20が働き者のアリで、60が一般的なアリで、残りの20があまり働かないアリで構成されるといわれています。
そして、目にする機会の多いよく働くアリを取り除いても、残りのアリのうちの2割が再び働き者に、6割が普通のアリになるのです。
つまり、エサを集めにきたアリを一度駆除したところで、ほかのアリが“エサ集め”の役割を担って巣から出てくるので、あまり効果はありません。アリ被害が繰り返すのは、アリの活動の特徴によるものといえるでしょう」
効果の高いアリ退治とは
アリの被害を断ち切るには、どうしたらよいのでしょうか。
「アリを見つけてすぐ退治したいときは、エアゾールタイプの駆除剤がおススメです。ノズルを使って巣のなかに噴射することもできます。アリがたくさんいるときは、アリが吹き飛んでしまうこともあるので、拡散ジェット噴射タイプの駆除剤をお使いください。
屋内でアリを見つけたら、即効性のある1プッシュ式スプレーで退治をしてください。また、アリが侵入してきそうな窓のサッシやドアのすき間などにプッシュしておくだけで、約3ヵ月待ちぶせ効果が続くものもあります。
アリが繰り返し現れるのを防ぐには、巣ごと退治するのが効果的です。アリはエサを見つけると巣に持ち帰り仲間に分け与える習性があるので、アリの通りそうな場所に駆除エサタイプの駆除剤を設置します」
これから夏にかけては女王アリがどんどん卵を産み、アリが増えて活発に活動する時期です。アリを寄せ付けないためにも、エサとなる食べ物を放置しない、こまめに掃除するといったことも心がけましょう。
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