【プレミア注目プレビュー】リバプールvsスパーズ、夢破れた感ある両雄が再起図る一戦に
超ワールドサッカー / 2024年5月5日 12時0分
プレミアリーグ第36節、リバプールvsトッテナムが、日本時間5日24:30にアンフィールドでキックオフされる。共にシーズン最終盤を前に夢破れた感のある両雄がバウンスバックを図る強豪対決だ。
3位のリバプール(勝ち点75)はマージーサイド・ダービーでの0-2の敗戦に加え、前節はウェストハム相手に2-2のドロー。シーズン最終盤の重要な局面で痛恨の2戦未勝利となった。数字上の可能性は残されているものの、上位のアーセナル、マンチェスター・シティが複数試合で取りこぼす可能性は低く、逆転での優勝は絶望的と言わざるを得ない状況だ。
それでも、可能性ある限りは戦い続け、クロップ体制をより美しい形で終えたいレッズは、今季アンフィールドで行われる最後のビッグマッチでリーグ3戦ぶりの白星を目指す。
一方、5位のトッテナム(勝ち点60)はニューカッスル戦での惨敗、アーセナル、チェルシーとのダービー連戦での敗戦によって、今季2度目のリーグ3連敗。多くの離脱者の影響が大きかった1度目の3連敗とは異なり、今回の3連敗ではメンバー、日程面を含めて言い訳ができず、より深刻だ。これによって、7ポイント差の4位アストン・ビラを抜く可能性は限りなく低くなっており、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得は絶望的に。
逆に、ヨーロッパリーグ(EL)出場権争いでも下位に迫られており、何とか不振を抜け出して最低限のノルマを達成したいところだ。ここ最近の低調なパフォーマンスを受け、「このチームを変えなければならない」と来季に向けた大幅なスカッド刷新を予告したポステコグルー監督は、残り試合で結果にフォーカスしつつ、その決意表明に即した戦いを見せるか。
なお、昨年9月にトッテナムホームで行われた前回対戦はカーティス・ジョーンズ、ジョタと2人の退場者を出したリバプールを相手にトッテナムが後半アディショナルタイムの劇的オウンゴールによって2-1の勝利を収めている。ただ、同試合では誤審によるルイス・ディアスの先制点取り消し、退場に関しても物議を醸す判定となった経緯があり、今回のリターンマッチでは再びレフェリングの部分にスポットライトが当たりつつ、激しい展開が予想される。
◆リバプール◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
GK:アリソン
DF:アレクサンダー=アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン
MF:ソボスライ、遠藤航、マク・アリスター
FW:サラー、ヌニェス、ルイス・ディアス
負傷者:DFマティプ、ファン・ダイク、MFチアゴ、FWジョタ、ドーク
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱組に加え、コンディションの問題でチームトレーニングに参加していなかったファン・ダイクに欠場の可能性がある。一方、チームトレーニングに完全復帰したブラッドリーがメンバー入りする見込みだ。
スタメンはファン・ダイクの起用を前提に前述の11名を予想。ファン・ダイクが難しい場合は、ジョー・ゴメスとクアンサーが代役候補となる。また、中盤と前線ではグラフェンベルフ、ガクポ、カーティス・ジョーンズ、エリオットの起用もありそうだ。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
GK:ヴィカーリオ
DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ドラグシン、ファン・デ・フェン
MF:サール、ベンタンクール
MF:クルゼフスキ、ロ・チェルソ、ソン・フンミン
FW:リシャルリソン
負傷者:GKフォースター、DFウドジェ、ベン・デイビス、MFセセニョン、FWソロモン、ヴェルナー
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しても直近のダービー2試合から変化はない。
スタメンに関しては直近の指揮官のコメントを考慮すると、幾つかのポジションでの大胆なテコ入れを予想。ディフェンスラインではドラグシンをセンターバックに置いてファン・デ・フェンを左サイドバック起用。中盤では不調のマディソンを再びベンチに置き、ロ・チェルソの抜擢と読む。クルゼフスキに代えてブレナン・ジョンソンの起用も考えられる。
★注目選手
◆リバプール:FWモハメド・サラー
指揮官との問題解決も結果で禊を済ませられるか。今季ここまではリーグ戦17ゴール9アシストとしっかりと数字を残しているものの、ここ8試合では直近の4戦連続無得点を含む2ゴールと著しくゴールペースを落としているエジプト代表FW。
同じく決定機逸が目立つヌニェスと共に終盤戦失速の一因として厳しい目に晒される中、前節のハマーズ戦ではピッチサイドで交代を準備していた際のクロップ監督との口論が大きな騒動に発展。その後、ドイツ人指揮官が問題解決を強調してひとまず騒動は沈静化したが、不振に陥っている状況においてエゴイスティックな部分が悪目立ちしてしまっている。
現状では今回の衝突が去就に影響する可能性は低いが、KOPの信頼がやや薄れつつある中で目に見える結果で信頼回復といきたい。対トッテナムのリーグ戦は13試合8ゴールと、お得意様のマンチェスター・ユナイテッドほどではないものの、相性が良い相手だ。とりわけ、背後に広大なスペースがある現在のプレースタイルにおいては自身の得意な形に持ち込みやすいだけに、リーグ5戦ぶりのゴールを含めてエースの仕事を果たしたい。
◆トッテナム:DFミッキー・ファン・デ・フェン
苦境のチームを支えられるか。ニューカッスル戦では不運なスリップの影響などもあって失点に関与したが、直近のダービー2試合ではいずれも複数失点を喫しながらも、相棒ロメロと共にハイパフォーマンスで逆に評価を高めたオランダ代表DF。
ここ数試合では自慢の攻撃力にかげりが見え始めているだけに、今回の一戦ではディフェンスラインがいかに相手の強力攻撃陣を抑え込めるかが勝ち点奪取のカギを握る。
起用法に関しては本職のセンターバック、スパーズ移籍後は初となる左サイドバックでの双方の形が想定されるところだが、いずれにしてもサラー、ヌニェスら相手の快足アタッカーへの対応がメインタスクとなる。攻撃面では相手のハイプレスに対して的確な球出し、持ち運びの部分でいかに貢献できるかが重要なポイントだ。加えて、相棒と共にゴールの匂いを感じさせるセットプレーでの一撃にも期待したい。
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