新星爆発、9月ごろまでに観測可能か NASA
財経新聞 / 2024年4月10日 18時20分
新星は超新星と名前は似ているが、現象的には全く異なる。活動的な恒星(太陽のような主系列星あるいはベテルギウスのような赤色巨星)から発せられるガスが、白色矮星(活動を終えた死んだ恒星)に吸い寄せられて蓄積され、高温化して限界点に達すると爆発を起こす現象を指す。
現在銀河系では、5つの存在が確認されている。そのうちの1つがかんむり座T星となるが、NASAは2月末に、これから9月までの間に新星爆発を起こす可能性が高いと報じている。
NASAの発表以降、今日まで様々なメディアでこのニュースが取り上げられているが、まだ新星爆発が起こったとの情報はなく、今後9月ごろまでは目が離せない。
かんむり座T星は、これまで約80年周期で新星爆発が起こることが確認されており、最初に確認されたのは、1866年5月、その次は1946年2月のことだった。従って順当にいけば、2026年あたりが新星爆発の当たり年になるはずだったが、NASAは直近の観測データから、それより2年早い2024年9月ごろまでに新星爆発が起こると予測した。
2023年2月ごろからは減光現象が起きており、これが今回のNASAの予測につながったようだ。というのも、前回の新星爆発時は、約400日前から減光現象が起きていたことが確認されていたためだ。この星は普段は10等星で非常に暗く、肉眼では全く見えないのだが、新星爆発がおこると2等星にまで明るくなるため、肉眼でその輝きを確認できる。
新星の爆発周期は通常は1000年から10万年程度とされているため、人類が同一新星の爆発現象を複数回観測するのは難しい。だが白色矮星とペアとなる星が赤色巨星の場合、周期は短く数十年のスケールとなるため、かんむり座T星では何度も新星爆発の観測が可能となっている。
ベテルギウスの超新星爆発時期は予測が非常に難しいが、新星爆発はかんむり座T星のように比較的予測が容易なものもある。超新星爆発のように昼間でも見えるような明るさのものは現在のところ確認されていないが、今回の新星爆発も次回は80年後であり、このチャンスを見逃す手はないだろう。
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