特集2016年11月19日更新

普通の女の子に戻ります?!アイドルの引退特集

乃木坂46の橋本奈々未、元Berryz工房のももちこと嗣永桃子と、トップアイドルの芸能界引退発表が相次ぎました。最近のアイドルの引退事情をまとめてみました。

橋本奈々未(乃木坂46)

「家族を養う」目標にめどがつき芸能界に未練がなくなり引退

2011年8月21日、乃木坂46の1期生オーディションに合格。ファッション誌「CanCam」の専属モデルに起用されるほどの美貌を誇り、写真集はオリコンの写真集ランキングで1位となった。16年10月20日に芸能界引退を発表。引退発表後に発売された乃木坂12枚目のシングル「サヨナラの意味」では初めてセンターを務め、初週売上82.8万枚を記録した。

「本当にお金だったんです。めっちゃ貧乏で実家の水道が止まる、ガスが止まる。なんとか1人目(の子ども)だからいろいろしてもらえた。でも弟に回る余裕があるのか、私のせいで弟が…弟は男の子だし…」と話したところで目が潤み始め「嫌だな自分の話をして泣くの」と言って涙が溢れ出た。「それで何とかしなきゃって時に、いろいろ模索している中でここ(乃木坂46)にきたって感じがあった。そして今、弟もちゃんと大学に行けて」と目処がついたことを明かした。

2017年2月20日で引退予定

引退後は一般社会で「普通の女性」となる予定。

嗣永桃子(カントリー・ガールズ)

幼児教育の道へ進むため芸能界引退

2002年にハロプロのオーディションに合格、04年にBerryz工房の結成メンバーとしてデビュー。個性的なキャラクターと「ももち」の愛称でバラエティ番組などでも人気者に。14年にカントリー・ガールズに加入。15年には声帯ポリープの治療で芸能界を一時休養していた。

子どもが好きで、教育実習の経験を経て小学校・幼稚園の教員免許を取得したこと、カントリー・ガールズのプレイングマネージャーとして活動していくなかで、“人に教えることの楽しさ”に気づいたことに触れ、「結成2周年を迎え、メンバーもたくましく育ち、改めて自分の将来を考えた時に、たくさん悩んだ末、以前からずっと興味があった『教育』の分野、とりわけ『幼児教育』の道に進みたいと思い、この結論を出しました」と卒業に至った経緯を明かした。

2017年6月30日で引退予定

引退後は「幼児教育の道」に進みたいと明言。小学校・幼稚園の教員免許を取得している。

Erie(Dream)

「新たな人生にチャレンジするため」引退

2002年にDreamとしてデビュー。11年からはE-girlsとしても活動するも、同年パフォーマーから退きDJになると発表された。

Dreamは来年7月で15周年を迎えるが「この15年目という大きな節目を迎える中で、今自分がいる環境から大きく一歩外へ出て人生をゼロから歩み、自分の足でしっかりと立てるようにチャレンジしてみたいと思う様になりました」と心境の変化があったよう。節目のこのタイミングで「新たな人生にチャレンジするならこの15年目という節目のタイミングしかないと思いメンバーに相談させて頂きました」と大きな決断に至った。

2016年内をもって引退予定

引退後は「留学など、自立した人間になりたい」とコメント。

青木珠菜

学業専念のため芸能界引退

2010年に子役としてデビュー。14年に「NYLON MODEL AUDITION」でグランプリを獲得。「ワイドナショー」では、現役女子高生として出演し、等身大のコメントなどが注目を浴びていたが、10月23日の同番組で引退を発表した。

「私、ずっと芸能界と学校の方の両立でいろいろ思うところがあって。大学にも行きたいって思いもあるので、芸能界を今日でやめます」と伝えた青木。「勉強は出来なかったの?」とコメンテーターのダウンタウン・松本人志に問われると「私、数Bが一点とか取っちゃって」と告白し、スタジオをざわつかせた。

2016年10月で引退

現役高校生ということもあり、芸能界と学業の両立に悩んでいた模様。大学進学のために学業を優先するとのこと。

「実質クビ」のウワサも

「彼女は以前から、研音内では『クビ寸前』扱いとなっていたんです。研音は他の芸能プロダクションと比べると、一風変わったギャラ制度を取っています。多くの事務所は歩合制でスタートし、売れてきたところで月給制に切り替わるものですが、研音は初めからすべてのタレントが月給制なんです。しかし、支払っている金額に働きが見合わなければ、容赦なく契約を打ち切っていくんです」

鈴木香音(モーニング娘。'16)

福祉の仕事に就くための学業専念

2011年、モーニング娘。の9期メンバーオーディションに9000人の中から選ばれ合格。元々ぽっちゃりとした体型ではあったが、激太りとダイエット、そしてリバウンドを繰り返したことで話題になった。本人も意識してか自虐的なギャグを飛ばし、「NGなしアイドル」と呼ばれた。

憧れのモーニング娘。で「たくさんの人を笑顔にしたい!」と活動するなか、幼い頃から「人の役に立ちたい」と思っていたこともあり将来を考えるようになった。「これからはまた別の形で人の手助けをしたい、その人に笑顔になってもらいたい」「その第一歩として、“福祉に関わるお仕事をしたい”という夢に向かう事を決めました」と卒業の理由を説明した。

2016年5月31日の日本武道館公演で活動終了

今後は福祉の仕事、具体的には「介護福祉士」の資格をとるための勉強に専念するためにモーニング娘。だけでなく、芸能界も引退するとのこと。

卒業後のインタビュー。「今からちゃんと勉強もして、「誰かを助けたい」と思っている」

ここからは、通常と少し事情の違う「引退(一部卒業)」理由のアイドルを紹介します。

谷口佳留愛(BUNNY KISS)

運営のパワハラ・モラハラにより「精神的に限界」で脱退(引退も?)

BUNNY KISSは女性2人組のアイドルユニット。谷口佳留愛(Carua)のTwitterで、突如ユニットを脱退する旨の報告がされた。それによると彼女だけ朝食が抜かれる嫌がらせや移動時の危険運転など度重なるパワハラ・モラハラがあり、ストレスによる円形脱毛症もあったという。Twitterではユニット脱退だけでなく、芸能界引退も匂わせている。

この度、運営からの度重なるパワハラ、嫌がらせ、移動時における居眠り運転などの危険行為などにより、精神的に限界で続けることが困難な為、本日をもって、バニキスを辞める事になりました。ストレスで円形脱毛症になったり、遠征先でかるあだけ、朝食抜きなどの嫌がらせがあったり、ある事ない事言われたり等の誹謗中傷がありました。

公式からの正式な脱退発表はまだされていない

Twitterの最後には、「かるあの事は早く忘れてね」と芸能界引退をも示唆する一文がある。

魔法少女☆りりぽむ

ファンのネットストーキング行為に身の危険を感じ引退

2013年から「りりぽむの魔法で世界を笑顔いっぱいにする!」ためにソロアイドルとして活動していたが、Twitterなどネット上でファンの「行き過ぎた行為」に見の危険を感じ、活動休止へ。12月に引退ラストライブを行う。

「りりぽむ」さんが身の危険を感じた、というツイートは現在も残っていて、それは15年6月から続いていた。この男はイベントにも行っていて、「りりぽむ」さんとのツーショット写真もアップしている。そして、ツイッターでの発言はこうエスカレートしていく。

12月をもって「全ての芸能活動を引退」

「行き過ぎた行為」のファンは10月に逮捕されているが、本人は家族や事務所との話し合いの結果、アイドル及び全ての芸能活動を引退という結論に至ったという。

黒原優梨(元PassCode)

マネージャーの「モラハラ・裏切り行為」で引退

元は大阪を拠点とした4人組アイドルグループの一員だったが、2015年に脱退しソロアイドルとして活動していた。しかし16年7月、自身のTwitterで担当マネージャーから「モラハラ・裏切り行為」を受けて活動を続けられなくなったと報告。「私はこの事を、一生許しません」としながらも詳細については触れていなかったため、様々な憶測が飛んだ。

事務所によると担当マネージャーが黒原に対し執拗な”モラルハラスメントを”行っていたことが発覚したことが主な理由と伝えている。
 同時に黒原自身も自身のTwitterで、事務所の退所と引退を報告。体調面には問題ないと触れつつ自身のツイートでもあわせて、モラルハラスメントや裏切り行為を受けていたことを綴り、活動を継続することができなくなったとコメントした。

その後、10月に芸能界に復帰

そして、復帰を待ち望んでいたファンに向けて、「7月の舞台のあとにいきなり引退をするような形になって、応援してくれていた皆さんにお礼やお詫びを直接に言えなかったことが心残りでした。出演することは正直すごく迷ったのですが、初演と同じ役を故郷の大阪で演じられるということで決心しました。今回、こうして戻ってくることが出来て、ツイッターでも“おかえり"って言ってくれる人がたくさんいて嬉しかったです。応援してくれるファンの方がいてこその黒原優梨なんだなって、あらためて感じました。今回もたくさんの人が観に来てくれるようなので、舞台で頑張ってる姿を見ていただいて、結果として“よかったな"と思ってもらうことが一番の恩返しになるんじゃないかと思います」と想いを綴った。

白石さくら(エンタの時間)

公演中にリストカットし事務所解雇

地下アイドルグループ「エンタの時間」のメンバー。過去から度々問題行動が多かった上に、リストカットの原因が同棲中の交際相手との関係のもつれ。さらには騒動後に謝罪と称してまるでネタのような動画をアップするなど反省の色が見られなかったことから、解雇となった。

「関係者用の通路から、女の子の奇声が聞こえたんです。声のしたほうに行ってみたら、出演していたアイドルの一人がステージ衣装を着たまま大きなハサミを右手首に当てていて、血がだらだら流れていたんです。同じグループの他の女の子が止めに入っていましたが、周りのスタッフが声をかけても、本人は奇声を上げ続けた。
『ごめんなさい! ごめんなさい!』と謝り続けている同じグループの子がいたり、パニック状態になっている子が別にいたりと、何がなんだかわからなかったですよ」

その後「エンタの時間」は2015年10月に解散。他のメンバーの公式アカウントが次々と消滅する中、彼女は現在もTwitterを更新中だ。

石原麻衣子(Nゼロ)

「ゴミを捨てろと言われるのが嫌で」活動辞退

東京都北区赤羽出身のアイドルグループ「Nゼロ」(元AKBN 0)の14期生見習い。14年8月にオフィシャルブログから「活動辞退」のエントリーが発表されたが、その理由として、「会社から部屋のゴミを捨てろと言われるのが嫌だ。言われるとやりたくなくなる。」「交流で暇なのが嫌だ。」「親から帰るのが遅いからやめろと言われた。」「見習いになってからやる気がなくなった。」などの理由が列挙された。

 石原は、公式ブログで「見習いだとライブで1曲しか歌えないのが嫌だ。/会社から部屋のゴミを捨てろと言われるのが嫌だ。言われるとやりたくなくなる。/交流で暇なのが嫌だ。/見習いになってからやる気がなくなった」などを理由に、活動を辞退したことを明かしている。元々11期生だった石原は、6月にファンとの私的交流を理由にグループから強制脱退処分を受けていた。しかし、7月に自身の強い希望で、14期生の「見習い」として復帰したばかりだった。

なお、この「Nゼロ」のオフィシャルブログはメンバーの活動辞退についてかなり赤裸々に発表している。

2013年1月、松本都「プロレスとの両立が難しくて」辞退

松本都は現役の女子プロレスラー。

2013年7月、花澤加奈「バレーボール部の活動を優先」で辞退

元々、歌唱審査の歌詞を覚えていなかったりで活動姿勢に問題があったとのこと。

2013年4月、加藤ゆりりん友理奈&芳澤ルンルン月「ステージから逃亡」で脱退

メンバー4人にファンとの交際が発覚し、動画で公開謝罪を行う事になる。うち2人は号泣しながらもステージに上がり謝罪を行ったが、残る2人は「目を離したすきに」収録場所の事務所から逃亡したのだという。その際、2人は「笑っていた」というが、加藤はブログでこれを否定している。

2015年9月、櫻井ひなの「塾の補講に行くので」活動辞退

成績が悪く、土日も補講に行かなくてはならず、レッスンができなくなり辞退。

2014年2月、御市ねね「腰が痛い」メールから連絡不能になる活動辞退

「腰が痛く病院にいる。診断の結果ヘルニアだったので活動できない」とのメールの後、連絡がとれなくなる。

アイドルはなぜ、引退するのか?

キャラに疲れた?

先月放送された深夜番組で、嗣永はそのブリっ子キャラは作られたものであることを暴露している。「番組では、キャラができあがるまでの苦節を語っていました。午後11時に番組の収録を終えた後、スタッフと朝4時まで反省会をしていたことなどを明かしています」とマスコミ関係者。

「もうひとつの人生の選択肢が出てきたことで、本来の自分に戻ろうと考えたとしてもやむを得ないでしょうね」

安定志向から?

「最近の若者は安定志向と言われていますが、女性アイドルたちにもその傾向があるようです。アイドルは若いうちの思い出として、割り切って、浮き沈みが大きい芸能界にしがみつかない潔さがありますね」(前出・芸能プロ関係者)

「簡単になれて、簡単に辞められる」地下アイドル

SNSを利用して誰でもアイドルになれる前代未聞の状態が、大量に若い女の子を地下アイドル業界に流入させているからです。そして彼女たちの多くは事務所の縛りが緩い(もしくは所属してない)ことから、ライブで歌い終わった後に、突然「今日で引退しまーす!」と報告する人を何人か見たことがあります。

活動休止理由も様々

ファンとの恋愛などの規約違反、進級、進学、就職など、私生活の事情で卒業、引退する理由は多い。

アイドルはストレスがたまりやすい?

 最近は、病気が理由で引退や活動休止を発表する地下アイドルが増えているように感じます。持病の場合もありますが、ストレスから症状が出る人もいます。病気の場合、ライブの高揚感が辞めたい気持ちに歯止めをかけて、卒業を決断するまでに悩む期間も長いそうです。

下のリンクは、「卒業・引退・活動停止」を発表したアイドルの報告をしているTwitterアカウントです。毎日のようにアイドルの卒業が報告されていますが、彼女たちの第2の人生が幸せなものであることを祈ります。