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【タイ】軍政がIDカードに職業や収入記載を画策に異論と茶化しが続々

Global News Asia 2015年12月15日 11時0分

 2015年12月15日、タイ軍政が日本のマイナンバーにあたるタイの身分証(IDカード)に職業や収入を記載したい意向だとタイメディアが伝えた。タイのネットでは早速、まじめな異論や茶化すコメントで盛り上がっているが、ほぼ反対意見が多いようだ。

 タイ政府は、現行のIDカードに買い物もできるように、銀行の決済機能を付加して携帯番号やメールアドレスなどの情報を連携するシステムを2020年頃までに普及させたいと準備をしている。

 今回のタイメディアの報道によると、タイ軍政プラユット首相は、2017年までにIDカードに職業と収入を記載したいと考えを示したという。それは貧困対策としての公共サービスをより受けやすくするものとのことだ。

 また、実際にカードに記載されるものではなく、埋め込まれているICチップへ基礎情報として入力されるとのことだが、この発言に対して、識者からは「職業も収入額も個人のプライバシーであり、重大な人権侵害にあたる。」「さらなる差別を生み出す事になる。」など反対意見が相次いでいる。

 またネット上では、この制度案を茶化すコメントなどがイラスト入りで投稿されている。

男性:政府は何から何まで管理したいんだね。それなら結婚相手も相手や仕事もあてがって欲しい。

女性:いずれIDカードにも階級が出来るわね。例えば、通常カード、ゴールドカード、プラチナカードみたいに。

女性:告白されたらIDカードを見せてもらえばいいわね。

男性:そのうち記載項目がドンドン増えるよ。ATMパスワード、赤組か黄組か、元カノ暦、好きな料理、好きな音楽、好きな俳優、好きなタイプなどなど。

 こうした状況の中でタイ内務省は、IDカード(ICチップ)へ情報を入れることは却下する方針を打ち出し、内務省のデータベース内に留めると発表したことで事態は収束しそうだ。

【翻訳/編集 : RD】

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